チリツモルさんの息子さんは、言葉の発達がゆっくり。なかなか言葉がでないことに悩み、市の親子教室に通うことにしたお話を全6話でお届けします。
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登場人物
パパ:息子への愛が一方通行でもめげないポジティブなアラサー男
ムスコ:父への態度が基本塩対応、でもたまにデレるという小悪魔な一面を隠し持つ幼児
ママ:ふざけることが大好き、毎日いかに楽をして1日を過ごすかばかり考えているアラサー主婦
第31話
あとがき
子供には子供のペースがあると分かっていてもやっぱり不安に思えてきて、ついつい検索魔になることが多かったです。
書かれてあることを読むと、息子がずっと私達のことを「パパ」「ママ」と呼んでくれない未来が頭に浮かんでしまって、落ち込んでいました。
そして『早くから療育を始めるべき』『とにかく早く行動を開始すべき』という言葉をたくさん目にしていたのもあって、テストの結果を聞いた時や、心理士さんと話の最中節々で「私がもっと早く連れてきてあげれば良かったんですが…」と言っていました。
自分たちがうまく言葉を引き出せてあげられるような関わり方ができてなかったのだと、自信も無くしていました。
しっかり関わっているつもりでも実際は違くて、きっと他の家族はもっと上手くやっているんだろうとか。
でも心理士さんは私にその都度「それは違う」と言ってくれました。
「ネットに書いてある情報だけが正しいと思わないでほしい。世の中には子供がたくさんいて、その子供達にはそれぞれ性格があって、それぞれの成長スピードがあります。
ここに来るかどうか葛藤したり、子供との関わり方で悩まれることがたくさんあったと思います。その中で今、ここに来ようと思ってくださった。それがチリさんとお子さんのタイミングだったんです。
それに発達の遅れは親御さんのせいではありません。絶対に違います。声を大にして言いたいです!あんなにニコニコ笑って元気いっぱいで過ごせているのは、間違いなくパパとママが家でお子さんとしっかり関わっているからなんです。
自分達の育て方が…とか、判断が遅かった…とか絶対に思わないでください。」
と、たくさん言葉をかけてくださいました。
早くから行動に移すことももちろん大切なことだったと思います。
でもこの時、自信を失って自分を責めていた私にとって、この言葉はすごく私の心を軽くしてくれました。
同時にこれからは、私たちだけで息子の言葉のことを考えるのではなく、心強い専門の方の支えもありながら頑張ることができると前向きな未来が見えてきて、ここに相談に来て本当によかったと思うことができました。
次回予告
こうして親子教室に通うことになったチリツモルさん親子。
初日は家族3人で行ったものの、他の子とうまく遊べるんだろうか?親はどう接したらいいんだろうか?と戸惑うばかりで…。
次回は2021年1月20日(水)公開予定です。
お楽しみに。
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チリツモル
作者