登場人物
ツルリンゴスター(私):絵を描く主婦。30代。
アオ:2018年3月生まれの女の子。ツルリンゴ家のアイドル。よく眠りあまり泣かないびっくり赤ちゃん。
兄ーズ:長男5歳、こだわり強めのいいやつ。次男3歳、お調子者だが時に核心を突く。
夫:よく働く3児の父。家族が大好き。
第23話
ツルリンゴスターのあとがき
「いないいないばぁ」はほとんどの赤ちゃんが喜ぶ代表的な遊びですね。
”赤ちゃんは注目されるのが大好き”ということをどこかで読んだのですが、
見えない状態→あらわれる状態 になったとき、瞬間的に遊び相手が100%自分に注目していることがわかるので、赤ちゃんは嬉しいのかもしれません。
さて、「いないいないばぁ」ですが、私は最初とても苦手でした。
はじめての出産(長男)を経験したとき、母になりたての私は「せまりくる役割」に翻弄されていました。
妊娠、出産、授乳、その状況に置かれれば、やらねばならないのでやるしかありません。
でもなんだろう・・・母としてやらなければならないこと全てが、「キャラ」じゃない。
そう、私は”母親”という「キャラ」じゃないよなぁという気持ちがずっとありました。
妊娠前の「自分はこういう人間でいたい」と長年培ってきた性格・振る舞いと、
赤ちゃんに微笑みながら授乳をし、ときに「あばば」「よくできまちたね~」とあやす、当時の自分の中にあった「母親像」がうまく折り合いをつけられない、
そういう心がちぐはぐな状態、というのが割と長い期間ありました。
赤ちゃんに対してどのように接していいのかわからず、妙な照れがあり、
「いないいないばぁ」も、「いないいないばぁをしている自分」に抵抗があって、渾身の力ではできなかった気がします。
そして本当に最近(笑。3人目にしてやっと)、自分の中で”もともとの自分”と”母の自分”がいい感じに融合した気がしています。
赤ちゃんやこどもが何を喜ぶのか経験を積んだこと、こどもに対する態度にオリジナリティが出てきたことで
恥ずかしさや「テンプレートの母親像」を消すことができたのが良かったのかもしれません。
今では「あばばばば」も「よくできまちたね~えらい!ちゅてき!」も「いないいないばぁ~!」も120%の力でできるようになりました。
私はそういう遊びで自分のこどもを最高の笑顔にする生活を、とても気に入っています。
おばけのアオは家事の邪魔をするのが大得意ですが、とてもかわいいおばけです。
来年はもうおばけになってくれないかもしれないので、今だけの「いないいないばぁ」を満喫したいですね。
次回予告
24話目は、2019年10月30日(水)に配信予定です。お楽しみに!
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ツルリンゴスター
作者