赤ちゃんの顔の母親似・父親似の話題では、
- 「男の子は母親似に、女の子は父親似になる」
- 「生まれたばかりの赤ちゃんはみんな父親似」
しかし、本当にみんながみんな当てはまるものなのでしょうか?そこで今回は、そんな「母親似」「父親似」の噂の本当のところについて、ninaru baby編集部が、小児科医の先生に伺ってきました。
【そのギモン、私が答えます】
小児科/高座渋谷つばさクリニック武井 智昭
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。
「男の子は母親似」「女の子は父親似」ってホント?
ーこれは昔からよく言われていることだと思うのですが、男の子だと母親に似て、女の子だと父親似になるというものがありますよね?これは本当なのでしょうか?
武井先生
これは本当ではありませんね。来院されるお子さんとそのご家族を見ていても、本当にまちまちです。男の子で父親似の子もいれば、女の子で母親似の子も多いです。
「母親似の男の子」「父親似の女の子」が特に多いとは感じたことないですね。
ーそうなんですね。じゃあこの噂はあくまでも「噂」ってことですね。
武井先生
ええ。例えば、同じ両親から生まれた兄弟でも、お兄ちゃんの顔は母親似、弟は父親似というケースもありますよね。「男の子だから母親似」「女の子だから父親似」が多いということを証明するのは難しいでしょうね。
「生まれてすぐは、どの赤ちゃんも父親似」はホント?
ー「父親似」「母親似」に関する噂としては、「生まれたばかりの赤ちゃんはみんな父親似」というものもよく聞くもののひとつです。
武井先生
私も、そんな噂を聞いたことはあります。
ーママはお腹を痛めて赤ちゃんを産むので、自然と母性がわきますが、そうでないパパは父性がわきにくいために、そうなっているのだとか。
武井先生
はい。ただ、普段病院で赤ちゃんやそのご家族と接していても、「生まれたばかりの赤ちゃんがみんな父親似」だとは、感じたことがないですね。
ーということは、これについてもあまり信憑性がなさそうですね。
武井先生
そうですね。正直言って、医学的な根拠はないと思いますね。
ーでは、なぜこのようないかにもそれっぽい噂があるんでしょうか?
武井先生
これは私の推察ですが、赤ちゃんがあまり母親に似ていなかったときに、助産師さんや産婦人科医がママにショックを与えないためについた「優しい嘘」が発端なんじゃないかと思っています。
ーなるほど。なまじ説得力があるゆえに、広まってしまったのかもしれませんね。
「男の子は母親似」「女の子は父親似」はあくまでも噂!
これまで赤ちゃんの顔が母親・父親のどっちに似るかというテーマについて、普段、赤ちゃんとその家族の診察を行っている小児科医の先生に聞いてみました。
すると、よく言われている
- 「男の子は母親似に、女の子は父親似になる」
- 「生まれたばかりの赤ちゃんはみんな父親似」
赤ちゃんの顔が「母親似」か「父親似」かは、ママ・パパとしては、どうしても気になるところかもしれません。しかし、顔が母親似であろうと、父親似であろうと、大切な赤ちゃんであることには違いありませんよね。
顔が母親似でも、父親似でも、ママ・パパの愛情をたっぷりと浴びて育つ赤ちゃんは、きっと幸せな人生を送るはず。これからもたくさんの愛情を持って育てていってあげてくださいね。