赤ちゃんが1歳になると、身近なものや新しいものに急速に興味を持ち始めます。いろいろな絵本を読み聞かせて、新しい世界をたくさん見せてあげましょう。
今回は、子供や絵本の専門家5名に、1歳頃におすすめの絵本を紹介してもらいました。
目次
パパ小児科医 ぱぱしょー先生のおすすめ
ぱぱしょー先生
某小児科クリニックパパ小児科医(ぱぱしょー)
ぱぱしょー先生は、パパ小児科医としてTwitterなどで人気。いつも自宅で子供たちに読んでいる絵本の中から、特に1歳児におすすめの絵本をご紹介いただきました。
ねんねのじかん
出典: pie.co.jpアメリカやイギリスなどで、シリーズ約400万部発行のベストセラー絵本。英語の記載もあるので、楽しみながら英語に触れさせたいという人にもおすすめ。
ぱぱしょー先生
日暮れからねんねまでの間が描かれていて、はだかでダンスしたり、ねんねの前にハグしたり楽しみながら自然と生活リズムを覚えることができます。
ママと赤ちゃんが中心に描かれる絵本が多い中、これはパパとママが同じくらい登場するので、パパが読み聞かせるのにも向いている一冊です。
どんないろがすき
出典: www.froebel-kan.co.jp幅広い世代によく知られている歌『どんないろが好き』が絵本になりました。子供が歌を知っていれば、さらに楽しめますよ。
ぱぱしょー先生
全編カラーのうた絵本。「どんないろ~がすき?」と歌って聞かせているうちに自然と「あかー!」と指さしてくれるようになります。
「色」の概念を知ること、色んな物の名前を知ること、歌に合わせて踊ることなど、色んな要素が詰まった楽しい絵本です。
絵本ナビ 磯崎編集長のおすすめ
絵本ナビ 磯崎編集長
絵本ナビ 編集長磯崎 園子さん
絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長。書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、各種メディアでも「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信しています。
絵本ナビ
絵本ナビは、子供の年齢やテーマ、みんなの感想から絵本を探せる情報サイト。磯崎編集長に、ここ数年のあいだに出版された比較的新しい絵本から、1歳ころの子供におすすめの絵本をご紹介いただきました。
こちょこちょさん
出典: www.koshirohata.netおーなり由子さんと、はたこうしろうさんのご夫婦が作った赤ちゃんの絵本。お2人の子育て経験からうまれた「赤ちゃんとのあそびえほん」の3作目です。
磯崎
編集長
「くるよ くるよ!」あかちゃんの前に現れたのは…手の形をしたこちょこちょさん。2本の指で足をのぼっていったり、おしりを追いかけたり。その後はもちろん「こちょこちょこちょ!」ああ、可愛い! くすぐったい!わかっていたって、大喜び。
これは説明不要のスキンシップ絵本ですね。その楽しい時間を存分に味わってください。描かれている赤ちゃんのお顔の愛らしさも、大きなおすすめポイントです。
やすんでいいよ
出典: www.hakusensha.co.jpこの絵本を読んでホッとするのは、子供だけじゃなくてママかも!?肩の力を抜いていいのかな、と感じさせてくれる一冊です。
磯崎
編集長
優しいきつねさんは、とんぼさんやちょうちょさんなど、次々に訪れる小さな動物たちに人差し指を差し出して言います、「やすんでいいよ」。りすさんには腕を。くまさんには…どうするの!?
声に出して読むだけで、のーんびりした空気に包まれるこの絵本。みんなの嬉しい気持ちがぎゅっと詰まっています。子供をお腹に乗せたり、一緒にごろんとしながら読むのにぴったりですよね。
保育士歴25年 まゆみ先生のおすすめ
保育士 まゆみ先生
公立保育園保育士まゆみ先生
保育士歴25年。毎年同じ年齢の子供達と一緒に過ごしているので、歳を感じず楽しんで仕事をしています。最近では、以前の教え子や息子の同級生の子供を保育する機会も増えました。
保育士のまゆみ先生は、子供達を指導して25年という大ベテラン。保育園で子供たちに人気の絵本を紹介していただきました。
おしくらまんじゅう
「おしくらまんじゅう」の歌とともに読み聞かせると楽しい一冊。「ねっば〜」「びろ〜ん」といった擬音語がたくさん登場します。ママの読み方次第で、子供の反応が変わるかも?
まゆみ先生
だるまさんに挟まれた物の動きが面白く、子供たちからも繰り返し催促され読んでいます。
こんにゃくを挟むとビヨーンと弾かれる、納豆を挟むとベターとくっつくなど、表現も多彩ですよ。
東京大学 開一夫教授のおすすめ
東京大学 開一夫教授
東京大学大学院総合文化研究科 教授開 一夫
赤ちゃん学を専門とし、東京大学赤ちゃんラボを運営。赤ちゃんが本当に好きな絵本を作るため、実際の赤ちゃんに聞いて作った絵本『もいもい』など3作品を監修。
東京大学 開一夫研究室
大人目線ではなく、赤ちゃんの目線で見た「赤ちゃんが好きな絵本」を作りたかったという開先生。1歳くらいの子に、先生が自信を持っておすすめできるという絵本はこちらです。
うるしー
出典: ardbeg.c.u-tokyo.ac.jp赤ちゃん審査員に人気投票をしてもらって誕生したのが、こちらのキャラクターでした。「うるうるうるしー」という言葉の響きやリズムが、読んでいて楽しい一冊です。
開 一夫教授
実際の赤ちゃんにきいて作った絵本です。赤ちゃんの見つめる先をアイトラッキングという技術で追いかけ、赤ちゃんに一番人気だったものを選んでいます。色合いや形についても、大人から見ると少し暗いかなぁ、という意見もありましたが、赤ちゃんに見せたときのデザインで忠実に作りました。
絵本アプリPIBO編集長 磯部のおすすめ
絵本アプリPIBO 磯部
絵本アプリPIBO編集長磯部さん
絵本アプリ「PIBO」の編集長とninaru baby編集長を兼務。プライベートでは、6歳の男の子と1歳の女の子を子育て中。
PIBO
360冊以上の絵本が無料で読めるアプリ PIBO(ピーボ)の編集長であり、ninaru baby編集長でもある磯部にもPIBOで人気の絵本や、自宅で子供たちに読んでいる絵本を聞いてみました(※)。
があちゃん (0.1.2.えほん)
出典: www.fukuinkan.co.jpお風呂好きの子にも、お風呂が苦手な子にも読んであげてほしい一冊。あひるのおもちゃがあれば、真似っこ遊びが楽しめますね。
磯部
ぬくぬくでほかほかのお風呂に入ってすっきりする様子が、とっても気持ち良さそうで、幸せな作品です。読み進める音のリズムもよく、1歳の娘もじっくり耳を傾けます。
いつも いっしょだよ
出典: pibo.jp大きな愛に満ち溢れた作品。おかあさんの暖かさにつつまれて、読み手もまるで子守唄を聞いているような気持ちになれます。こちらは絵本アプリPIBOで読むことができます。
磯部
いろんな動物が出てくるので、ページをめくるたびに子供たちの目がキラキラと輝きます。
動物たちみんながお母さんにべったり甘えていて、その姿も愛らしく、一緒に読んでいる私もつい子供を抱きしめたくなってしまいます。最後は子供とぎゅっとして、幸せの余韻に浸れる作品です。
1歳児に絵本を読み聞かせるメリットは?
おやこ心理相談室 室長佐藤 文昭
精神科病院・心療内科クリニックの医療現場や群馬県スクールカウンセラーの教育現場での臨床経験を生かし、幼児・児童、思春期から成人に至るまで幅広い問題を扱っています。
絵本を読むことは良いことだは思いつつ、忙しくてなかなか時間が取れない…というママもいるかもしれませんね。
絵本を読み聞かせるメリットについて、おやこ心理相談室の佐藤先生に聞いてみました。
佐藤
先生
絵本を読むことは、絵本というツールを通したコミュニケーションの一つです。会話はまだ上手くできなくても、絵本の中の大好きなフレーズを繰り返しているうちにママと子供の共通言語が生まれたりと、実際のコミュニケーションが豊かになることもあります。
ママにとっても、子供が興味を持つ絵本がどんどん変わることで子供の成長が確認できるでしょう。忙しくて面倒だなと思うときほど、読み聞かせの効果を実感できるチャンスですよ。
絵本の世界を子供と一緒に旅しよう!
ママのお膝の上で絵本を読み聞かせてもらえるのは、たとえまだ言葉で思いを表現できない1歳でも、子供にとっては特別なひとときです。絵本を読んで、まだ知らない世界に連れて行ってあげましょう。
※PIBOは、ninaru-babyを運営するエバーセンスの提供するアプリです。