こんにちは、スガカズです。今回は、私がADHD(注意欠陥多動性障害)の子供たちを育てていくうえで特に大変だった話と、そんなときの接し方についてお話したいと思います。
子供たちも少しずつ成長しているし、私自身も接し方が分かってきたので、現在は解決している問題ですが、当時は本当に大変でした。
迷子センターにお世話になりまくり
長男も次男も、ショッピングセンターなどの広い場所ではぐれることがしょっちゅうありました。
長男は気になるところにまっしぐら!次男は私が他の子供に気を取られている間にフラッとどこかへ消えて行きます。
長男は自分が迷子になったらすぐお店の人に伝えるので割と早めに再会できました。しかし次男は、自分が迷子になったのを認めたくないのか、見つけづらい場所で不機嫌そうに座っていました。
ちなみに二人とも、6歳のときの話です。同じ年齢でもこんなに違うものなんですね。
この問題に関しては、「迷子になったら待ち合わせする場所」を、施設に行く前にあらかじめ伝えておくことで、改善しました。それでも待ち合わせの場所自体を忘れてしまうこともあったのですが…笑
今思えば、次男の手に油性ペンで場所を書いてあげればよかったな…と、反省です!
横断歩道で危うく事故になりそうに…
迷子になるならまだ可愛い話…。私が今までで一番ひやっとしたのは、次男が5歳のときの出来事です。
保育園のお友達と遊んだある日の帰り道、テンションが上がった次男は、横断歩道でいきなりゴロンと寝ころがり始めたのです!
車通りが少ない道だったからまだ良かったものの、もし車が来ていたら…大通りで同じことをされたとしたら…。本当に血の気が引いて、このときは人生で初めて、本気でお尻をたたきました…。
なかには、「子供のお尻を叩くなんて!かわいそう!」と思う方もいるかもしれませんが、子供の命に代えられるものはないと思います。特にうちの子は、優しく教えるだけだとまた同じようなことをしてしまう可能性もありますしね。
血相を変えた親の姿が衝撃だったのかもしれません。同じことは二度としなくなりました。
大変な場面も多いけど、接し方次第で改善することもあります!
このように、正直、問題行動が多いADHDの子供たち。
必要以上に親が目を光らさせていると、どうしても叱ってばかりになってしまい、自発的に行動する機会を失うことになってしまいます。そうすると、問題が改善するどころか、新たな問題のきっかけになる可能性も…。
そこで発達障害の親が取り入れているのが、「ペアレントトレーニング(★)」という方法です。
ペアレントトレーニングは、もともと1960年代にアメリカで開発されたプログラム。親が子供の行動を理解し、特徴を踏まえた接し方を実践する方法のことです。もともとは発達障害の子供を持つ親向けに作られたプログラムですが、定型発達児と接するうえでも役立つ方法が多く、関心が高まっています。
ペアレントトレーニングの基本
子供の行動を3つにわけて成長を手助けする
ペアレントトレーニングを行うときはまず、子供の行動を、親にとって「好ましい行動」「好ましくない行動」「許しがたい行動」の3つに分けて考えます(★)。
「好ましい行動」…これから増やしていきたい行動。とにかく褒めて、認めてあげる。
「好ましくない行動」…危険ではないが、やらせたくない行動。叱るのではなく、親の行動を変えたり、子供に提案したりして、今後やらない方向に導いてあげる。
「許しがたい行動」…自分や他人の心や体を傷つける、危険な行動。親が警告をすることで、本人に「やってはいけない」と理解してもらう必要がある。叱らない警告が一般的だが、スガカズさんは時と場合によって叱ることもあるそう。
例えば今回の話だと、「好ましくない行動=広い施設で迷子になる」ことで、「許しがたい行動=横断歩道で寝転がる」ことです。
先ほどもお話しましたが、今回起こったことに対して私が行った行動は、以下のとおりです。
広い施設で迷子になる
「好ましくない行動」なので、今後は迷子になることを減らしていきたい。
自分や人を傷つけているわけではないので、叱る必要はない。迷子になる前に、予め集合場所を決めるようにすることで、行動を減らしていくよう努力しました。
横断歩道で寝転がる
「許しがたい行動」なので、二度とやってはいけない。
私はいまだかつてないほど怒り、二度とやってはいけないということを伝えました。
今回の話だけでなく、問題行動を見つけたときは可能な限りこのような接し方をしています。
そして、改善しようという姿勢がみられたり、問題行動が減ったりしたら、必ず褒めるようにしています(これが一番重要かも!)。
と言っても、親にとっては冷静に対処できないときもあり、難しいのですが…。私も対応できなくて反省することが多々あり、勉強中です。
ペアレントトレーニングは、定型発達のお子さんにも使える方法なので、少しでも参考になれば嬉しいです。
今回は大変だったことをお話しましたが、実は発達障害ならではのメリットもあるので、次回はそのお話をしようかと思います!
スガカズ
作者