「液体ミルク」いよいよ解禁!液体ミルクで子育てはどう変わる?

乳児用の「液体ミルク」をご存知ですか?海外では1970年代から普及している赤ちゃん用ミルクのひとつで、日本でもいよいよ、製造・販売が解禁されました。

今回は、「乳児用液体ミルクメディアセミナー事務局」による、有識者を集めた液体ミルクの勉強会に、ninaru baby編集部が潜入!そこで学んだことをもとに、ママに知っておいてほしい液体ミルクについての情報をまとめました!

乳児用の液体ミルクとは?

液体ミルクとは、あらかじめ調乳されているミルクのことで、海外では、紙パックや缶などに入って販売されています。

液体ミルク
実際に海外で販売されている液体ミルク

エコな紙パックが主流で、可愛らしいパッケージが特徴です。200ml入って、値段は大体120〜130円ほど。ジュースなどの飲料とさほど変わらないようです。

栄養成分は粉ミルクと同じで、常温での保存が可能です。赤ちゃんに飲ませるときは、パックから哺乳瓶に移し替え、温めたり、薄めたりせず、そのまますぐに飲ませてあげることができます。

特に育児先進国と言われるフィンランドやスウェーデン、女性の社会進出がぐっと進んでいるベトナムなどでよく使われているようですよ。

液体ミルクが日本でも解禁されました!

これまで日本では、液体ミルクの製造・販売が認められていませんでした。

しかし、2018年8月8日に法令が改正され、乳児用液体ミルクの製造・販売が解禁されました!

アンケート調査などでも期待の声が多かったことから、2019年3月には、流通もスタート!全国のベビー用品専門店やインターネットなどで購入できるようになりました。

液体ミルクで生活はこう変わる

日本で液体ミルクの流通が始まったら、私たちの生活は一体どう変わっていくのでしょうか?液体ミルクがもたらしてくれるメリットを見ていきましょう。

赤ちゃんを待たせず授乳ができるように!

粉ミルクは、お湯を沸かして、ミルクを計量して、調乳して、人肌まで冷まして…と、赤ちゃんにミルクを与えるまでに多くの工程があります。お腹が空いて泣いている赤ちゃんをあやしながら、粉ミルクを作った経験があるママも多いですよね。

しかし液体ミルクは、パックから哺乳瓶に移すだけでOK。泣いている赤ちゃんを待たせることなく、すぐに授乳できるようになります。

液体ミルク

哺乳瓶に注ぐ様子。こぼれにくい作りになっています。

夜中の授乳が楽に!

深夜の授乳は、育児の中で最も大変なことといっても過言ではないと思います。

そんなときに液体ミルクがあれば、授乳準備が5秒で完了します。そのうえ準備が簡単なので、パパやおじいちゃん、おばあちゃんなど、ママ以外の人とも分担がしやすくなりますね。

外出先での授乳が楽に!

外出先でミルクをあげようと思ったら、お湯を持ち歩くか、お湯をもらえる場所を探さなければなりません。

しかし液体ミルクなら、常温で持ち歩き、飲ませたいときに哺乳瓶に移すだけでOK。広く流通するようになったら、現地調達も可能になるかもしれません。

パパにも授乳をお願いできる!

パパが育児をすることが増えてきたとはいえ、授乳はなんとなくママの仕事だと思われがちではないでしょうか。

しかし調乳いらずの液体ミルクなら、パパでも簡単に授乳することができます。赤ちゃんとパパとの触れ合いを後押ししてくれるかもしれませんね。

災害時の授乳がより安全に!

熊本地震の際、液体ミルクが大活躍したことをご存知ですか?

災害のときは、清潔なお湯を用意することが難しくなります。また、ママにも大きなストレスがかかり、母乳が出にくくなることもあるかもしれません。

液体ミルクはこれらの心配を解消してくれ、災害時でも安全な栄養を赤ちゃんにたっぷりと与えることができるようになります。

液体ミルク、みんなはどんなときに使う?

それでは、育児中のママやパパは、実際どういうときに液体ミルクを使いたいと思っているのでしょう?

江崎グリコ株式会社のアンケートによると、下記のような結果が出たようです。

出典:江崎グリコ株式会社「乳児用液体ミルクに関する調査(2018年7月)」 

使いたいシチュエーションとして1番多かったのは、「外出時」。授乳ができる場所を探したり、荷物が多くなったりするのは、大変ですもんね。

そして3番目には「夫や家族に預けるとき」がランクイン。液体ミルクが普及したら、ママももっと自由に外出を楽しめるようになるかもしれません。

4番目は、「ママが体調不良のとき」。赤ちゃんに母乳をあげるために薬の服用を躊躇してしまうママも多いと思いますし、そんなとき液体ミルクがあれば、家族が代わりに授乳しやすいですよね。

液体ミルクは安全なの?

液体ミルクの便利さは分かっても、ママが一番気になるのは安全性なのではないでしょうか。しかしこれに関しては国もしっかりと考えているので、ご安心を。

2018年8月8日に行われた法令改正によって、販売に際しての規格基準が新たに定められました。具体的な販売基準は、下記のとおりです。

液体ミルク

原材料は粉ミルクの規格と同じ、容器は乳飲料の規格と同じなので、赤ちゃんにも安心して飲ませることができそうです。

液体ミルクの容器として使用されている金属缶や紙パック、検討されているレトルトパウチで微生物が発生するかどうかの実験を行ったところ、製造の直後から保存期間を通して、いずれの容器も微生物が発生しなかったというデータもあります。

液体ミルクで実現する、3つの「できる」

勉強会に登壇された「一般社団法人ぷちでガチ!育休MBAサポーター」の水越由利子さんは、ご自身の育児経験を踏まえて、液体ミルクによって3つの変化が起こると言います。

液体ミルク

①赤ちゃんと家族の絆をより深めることができる
赤ちゃんと向き合う時間が増えたり、外出などの機会が増えたりします。

②家族が安心して、楽しく子育てができる
「災害が起こったらどうしよう」という不安な気持ちへのお守りにもなります。

③よりたくさんの人から愛情を受けることができる
誰でも簡単に授乳ができるようになることで、子育てのシェアが広がり、祖父母や兄弟など、多くの人が育児に関われるようになります。

水越さんは現在、8歳の女の子を育てるママ。産後すぐに職場復帰したこともあり、夜間の授乳がつらかったそうです。「明日も朝早くから会議なのに授乳の手間がかかる…」と、思うこともあり、当時液体ミルクがあったらとても助かっただろうとお話されていました。

液体ミルクは育児の幅を広げてくれる!

液体ミルク

子育ての多様性を広げてくれる商品として注目を集めている液体ミルク。海外に遅れを取ること約40年、日本の液体ミルク市場がやっと解禁されました。

液体ミルクの価格は粉ミルクよりは割高ですが、ママを助け、子育ての多様性を後押ししてくれることは間違いなさそうです。

液体ミルクによって育児がどのように変わっていくのか、今後の展開を楽しみに待ちましょう。


渡邊 渚

渡邊 渚

わたなべ なぎさ

2016年から「こそだてハック」「ninaru baby」の編集をしています。大学では医療人類学を学び、体と心の健康に興味があります。日課はシャンシャンのライブ配信を見ること。年間パスポートも買って、孫のように愛でています。
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