自閉症スペクトラム障害をもち、周りのものには全く興味のなかった長男よっぴ。
しかしSexyZoneの中島健人くんに出会ったことで、彼の世界は一気に広がったのである。そんな彼が、ケンティーに会いたいと言う。
これは、長男よっぴ(5歳)とSexyZoneのコンサートに参加するまでの奮闘記である。
↓第1話はこちら
改めて「好き」という気持ちは偉大なり
ジャニーズのコンサートの準備といえば、外せないのはうちわでしょう。
一緒につくりたいなと淡い想いを抱いていた。
しかし相手はよっぴ。
興味を示さなければ全く行動は起さない。
なので時間をかけて、日々のDVDでうちわが映れば声掛けをしてうちわを認識させていった。
でも1番有難かったのは、YouTubeのジャニーズJrチャンネルのSnowManのうちわの回だ。
いつも見ている音楽番組にも出ている、ケンティーのソロコンサートにも出ているアイドルが「うちわは嬉しい」と話して自ら作っているのだ。
よっぴが俄然やる気になったようなのでそのまま製作に取りかかりたかったのだが、GW前で私がめちゃくちゃに忙しかったのでなかなか作り出せなかった。
結局製作に取りかかったのはコンサート2日前。
よっぴは作る気になるのだろうか?
なった!
まずは文字をどうするか会議を開いた。
よっぴは、こう言う。
「『ピアノがんばってるよ』と『ケンティーだいすきだよ』と『5』がいい!」
Wordで印刷を出し、うちわに入るサイズの文字を並べてみた。
うちわのサイズ的に「ピアノ がんばってるよ」にすると、「がんばってるよ」が小さくなりすぎる。
よっぴにこう相談した。
「ケンティーはよっぴがピアノを始めたことも知らないんだから、今回はピアノはじめたよでどうだろう?」
結果【ピアノ はじめたよ】になった。
それではうちのうちわの作り方です(参考になるレベルではない)。
①よっぴに、白紙にえんぴつで書いた薄い丸の中に文字を書いてもらい、それを太枠に肉付けしてから紙をカラーシートにのせてボールペンでなぞってもらう。
②カラーシートに残った筆圧を私がカッターで切る。
③切り取った文字をうちわにノリで貼ってもらう。
④その周りをシールなどでデコる。
完成。
よっぴはケンティーにお手紙を書いた日から、あっという間にひらがな、カタカナ、中島健人という漢字、SexyZoneというアルファベットを書けるようになっていた。
改めて、【好き】という気持ちはすごい。
(他の部分が壊滅的なところも多々あるので天才とか出来る子というわけではありません)
カラーシートがメンバーカラーの青じゃないのは私のうっかりだ。すまんな、よっぴ。
「5」は5人の5なのかと思いきや「5歳の5だから!」だそう。
まぁ、5歳の5とは絶対に伝わらないだろうけど、受け取る側の自由に受け取っていただきましょう。
見ての通り出来る範囲のものなので、2枚で2時間半で作れた。
ちなみによっぴはイベントに弱く、運動会やクリスマス会にはよく熱を出した。0歳からの5年間で参加率は5割程度だった。
なので、いつがコンサートかはっきり教えずに準備を進めていた。
SexyZoneに会える日は明日に迫っていた。
私たちが入る2部は17時半開演。
昼寝をたっぷりさせてからゆっくり過ごして家を出たらちょうどいいかな?そういう計算だった。
だけどやはり当日は、想定通りになんてならずバッタバタだったのだ。
次回「よっぴ、神席で口ずさむ」
無事うちわも作成し、ついに明日に迫るコンサート。次回、感動の最終話。
※次回は11月3日公開予定です。
ちびと
作者