令和元年、私と長男よっぴはジャニーズのコンサートに行った。
自閉症スペクトラム障害をもち、周りのものには全く興味のなかった長男よっぴ。しかしジャニーズと出会ったことで、彼の世界は一気に広がったのである。
この連載は、長男よっぴ(5歳)とSexyZoneのコンサートに参加するまでの奮闘記である。
↓第1話はこちら
「好き」という気持ちが、彼の世界を広げた
SexyZoneの中島健人くんと衝撃的な出会いを果たしたよっぴ。
よっぴの数少ない【好きなもの】に中島健人くんが入ったおかげで、なんと彼の世界は広がりを見せ始めた。
今回は、いくつかそのエピソードを紹介したいと思う。
嫌いなものを頑張って食べる
「ケンティーは食べるお仕事がいつきても良いように、嫌いなナスを食べられるようにしたんだって」
ぐるナイの「ゴチになります!」を見ながらそんな話をしたら、今までは絶対に食べなかったキノコをひとつは食べるようになった。
ピアノを始める
ケンティーはピアノが得意なので、コンサートでは必ずピアノが出てくる。
これを見て、
「よっぴもピアノやりたい!」
そう、まさかの自分から言い出した。
そんなに言うなら、と始めたピアノ。
ピアノって毎日の積み重ねだから毎日弾くって5歳には大変なんだよね(親も)。
ダレたときは、ケンティーの様々なピアノエピソードでやる気を出して弾くくらいには好きです。
ひらがなを書けるようになる
ある夜、布団の中で「今ケンティーって何してるんだろうね」と言う彼。
お仕事してるんじゃないかな?
「え!おしごと?夜なのに?お父さんみたいに?ケンティー疲れちゃう。」
そうだねぇ。
「ケンティーにがんばってってお手紙かく!」
関心ないもの全く興味なしだったよっぴが「ケンティーにお手紙書きたい!」という一心で、このあと2週間足らずでひらがなをマスターした。
「おかあさん、よっぴもここに行きたい」
【好き】という気持ちは偉大なり。
ケンティーのおかげで、よっぴの世界は広がったのだ。
保育園でも大好きなひとりのお友だち以外は誰もいらない!という状態から、あの子もピアノやってるらしい、あの子もディズニー好きらしい、とちょっぴりお友だちへの興味が出たり。
何かがうまくいかなかった時に「こんな時ケンティーだったらどうするか?」のひと言で気持ちをポジティブに出来たり。
ケンティーがいつも言っている「セクシー」という概念を何度も何度もよっぴに教えたことで、「それってセクシーかな?」のひと言で居住まいを正すことができるようになったり。
自分の気持ちを表現できなかった彼は、1年で劇的にと言ってもいいくらい変わった。
今でも急な変更や新しい場所には弱いけど、格段に耐えられるようになった。
ケンティー、本当にありがとう。
そんなこんなで楽しい日々を送っていたところに、待ちに待った昨年のSexyZoneのコンサートDVD発売!
よっぴはそのキラキラな世界を観て、眼を輝かせてこう言った。
「おかあさん、よっぴもここに行きたい」
私も思ったよ。
よっぴと一緒に観たい!!
次回「よっぴ、コンサートに備える」
ケンティーに会いたいと言うよっぴ。次回は、SexyZoneのコンサートに行くまでの様々な準備について。
※次回は10月20日公開予定です。
ちびと
作者