「赤ちゃん用」をうたった洗濯洗剤。でもパッケージを見ても、大人用と何が違うかよくわからない…。そんなママも多いのではないでしょうか。
使うとしても、どの洗剤を選んだらいいのか、いつまで使うべきなのか、大人の洗濯と分けるべきなのか…。さまざまな疑問が浮かぶのではないかと思います。
そこでninaru baby編集部では、ママたちにアンケートを実施(※1)。先輩ママの声を、皮膚科専門医で、二児の母である「巣鴨千石皮ふ科」院長小西真絢先生のアドバイスと共にご紹介します。
赤ちゃん用の洗濯洗剤、使ってる?先輩ママにアンケート
赤ちゃん用の洗濯洗剤が販売されていますが、赤ちゃんの服を洗濯する際に、実際どれくらいのママが使っているのでしょうか?
生後0ヶ月〜2歳1ヶ月のお子さんがいるママに聞いたアンケートの結果、87%ものママが赤ちゃん用の洗濯洗剤を使用していました。
赤ちゃんの肌は敏感で、少しの刺激でも過敏に反応してしまうことがあります。そのため、肌に優しく、余計な成分が入っていない赤ちゃん用の洗濯洗剤を使うママが多いようです。
一方で、赤ちゃん用の洗濯洗剤を使っていないというママたちの意見として多かったのは、
ちはるママさん
分けるのが大変なので、赤ちゃん用の洗濯洗剤は使いませんでした。肌が敏感だったら使おうと思いましたが、大丈夫だったので使っていません。
さきママさん
雑誌や口コミで、大人が使っているものでも、すすぎの回数を増やせば大丈夫という記事を目にしたので、使っていません。
確かに、赤ちゃん用にわざわざ分けて洗濯するのは大変ですよね。しかし、大人用の洗濯洗剤を使って赤ちゃんに肌トラブルが起きてしまうことはないのでしょうか…?
赤ちゃん用の洗濯洗剤は必要ですか?
大切なのは、洗濯洗剤をしっかり落とすことです。洗剤の成分が服に残っていると、肌が荒れてしまうことがあるので、しっかり洗い流してくださいね。
(「巣鴨千石皮ふ科」院長 小西真絢先生)
赤ちゃんの洗濯洗剤の選び方は?大人の洗濯は分けるべき?
では、赤ちゃん用の洗濯洗剤を使う場合、どのようなことを気にすれば良いのでしょうか?
アンケートの結果、赤ちゃん用の洗濯洗剤を選ぶ基準としてもっとも多かったのが、「肌に優しい成分かどうか」でした。
2位が「天然由来成分100%」、3位が「合成界面活性剤を含まない」と、ママたちは赤ちゃんの肌の負担になりやすい添加物を極力含まない洗濯洗剤を選んでいることが分かりました。
小西先生
洗濯洗剤を選ぶときは、「肌に優しいこと」「余計な成分が入っていないこと」が大切です。大人用でもそうした洗濯洗剤はあるので、必ずしも赤ちゃん用である必要はありません。
洗濯洗剤を選ぶ際には、次のような成分に注意してください。なお、大人の洗濯物と赤ちゃんの洗濯物を分けて洗濯するかどうかは、基本的には一緒で問題ありません。
もちろんその場合の洗濯洗剤は「大人が使いたいもの」ではなく「赤ちゃんの洗濯に適したもの」を選んでくださいね。
ただし以下の場合は分けて洗濯した方がいいでしょう。理由は、一緒に洗うことで赤ちゃんにトラブルが起きるリスクが比較的高いためです。その予防策として、分けて洗濯するのがおすすめです。
● 新生児期
● 服の汚れがひどいとき
● 大人の新品の服を洗うとき
● 赤ちゃんの服を最初に水通しするとき
● 赤ちゃんがアレルギー体質だったり、肌に何らかのトラブルがあるとき
赤ちゃんの洗濯洗剤で注目して欲しい成分
以下に、赤ちゃんの洗濯物を洗うときの洗濯洗剤の選び方として注意して欲しい成分をご紹介します。
蛍光増白剤
蛍光増白剤とは、洋服の白さを保つために洗剤に配合されている添加物です。蛍光増白剤は赤ちゃんの服には基本的に必要ない成分のため、できるだけ蛍光増白剤の入っていないものを選ぶことをおすすめします。
合成界面活性剤
界面活性剤は、水と油のように本来は混ざり合わないもの同士を溶けたような状態にして、汚れを落とす物質の総称です。
「合成界面活性剤」は主に石油成分から化学合成で作られているので、自然界には存在しない成分です。洗浄力が強く、汚れをしっかり落としてくれますが、赤ちゃんの肌には刺激が強いこともあるので注意が必要です。
香料
大人用の洗濯洗剤を、香りで選んでいるママもいるかもしれません。ですが、赤ちゃんにとって人工的な香りは刺激が強く、また香り成分は添加物なので赤ちゃんの肌荒れの原因となる可能性もあります。
ママたちはこれを使っている!人気の赤ちゃん用洗濯洗剤ベスト3
ではいざ赤ちゃん用の洗濯洗剤を買おう!と思っても、やっぱり知りたいのが先輩ママたちの口コミですよね。
そこでアンケートでは、ママたちに使ってよかった洗濯洗剤も聞いてみました。ママたちに人気だった洗濯洗剤ベスト3をご紹介します!
3位 ピジョン 赤ちゃんの洗濯用洗剤 ピュア
育児グッズでおなじみの「ピジョン」の、新生児から使える洗濯洗剤です。
無着色・無香料・無漂白剤・無リン・無蛍光剤の無添加洗濯洗剤でありながら、植物性洗浄成分で、うんちやミルクの汚れをすっきり落としてくれますよ。
汚れがしっかり落ちるのに、肌荒れもないのがママたちに好評でした。手洗いのときに使っても、ママの手が荒れない優しい洗濯洗剤ですよ。
うんち汚れも綺麗に落ちる
今まで特に肌トラブルもなく、洗い上がりも匂いも優しいのに、うんち汚れも綺麗に落ちるので気に入っています。
kiriママ
2位 アラウベビー 洗濯用石けん
柔軟剤なしでも、衣類やタオルをふんわり優しく洗い上げるのが特徴のアラウベビー。
合成界面活性剤、蛍光剤、漂白剤、合成香料、着色料、保存料が無添加で、植物原料の石けんなので、赤ちゃんの肌に優しい洗濯洗剤ですよ。
アラウベビーは、肌荒れしらずで、ふわふわな仕上がりが好評でした。ただし、アラウベビーのハーブの香りは少し独特の香りなので、ママによって好みが分かれるようです。
洗剤だけでもふわふわ
洗剤だけで洗っても、洗濯物がごわごわしませんでした。香りも優しいので、使ってよかったです。
まっきぃ
1位 さらさ 洗濯洗剤
アンケートの結果、使っているママが1番多かったのは「さらさ 洗濯洗剤」でした!
蛍光剤・漂白剤・着色料が無添加のさらさは、皮膚科医監修のもと肌テスト済みなので安心して使える洗濯洗剤ですよ。
また、さらさは特に柑橘系の優しい香りとふんわりした仕上がりが好評でした。赤ちゃん用だけでなく、大人も一緒にこの洗剤で洗濯しているママもいましたよ。
1回に使う量が少なくて経済的
赤ちゃん用の洗剤は1回の洗濯に使う量がとても多いのに比べて、さらさは比較的少ないので経済的にいいです。においも爽やかで優しいです。
はくちゃんママ
すすぎ1回で済むのが嬉しい
生まれたときから使っていますが、肌トラブルもなく使えています。すすぎ1回で済むのも嬉しいです。洗剤の柑橘系の香りが優しくて気に入って使っています。
fuumama@
※1~3位は、ninaru babyが行ったアンケート(※1)より、「ママたちに使ってよかった洗濯洗剤」で選ばれた商品を基準にしています。
赤ちゃん用の洗濯洗剤はいつまで使うの?
赤ちゃん用と大人用で洗濯洗剤を分けるのは、実際ちょっと手間がかかること。
いつまで使い続けよう…と迷うママもいるかもしれませんが、いつまで赤ちゃん用の洗濯洗剤を使わなければいけない、という決まりはありません。
1歳頃まで赤ちゃん用洗濯洗剤を使っていたママもいれば、生後3ヶ月頃で大人用と一緒にしたママも。切り替える時期は、ママの考え方によるようです。
いきなり大人用に切り替えることが不安な場合は、まずはじめに1、2枚一緒に洗ってみて、問題がなければ大人用の洗濯洗剤に切り替えてみてくださいね。
小西先生
おむつをつけている部分以外の肌が赤くなったり、どんなに保湿をしても肌が乾燥する場合は、洗濯洗剤が肌トラブルの原因である可能性があります。その場合は、元の洗濯洗剤に戻してみてください。
赤ちゃんの服に柔軟剤は必要なの?
赤ちゃんの服やタオルは、肌触りがよくふんわりした洗い上がりにしたいと思うママは多いはず。では、赤ちゃんの衣類に柔軟剤を使用しても良いのでしょうか?
小西先生
基本的に、赤ちゃんの衣類に柔軟剤は使わない方が無難です。赤ちゃんに肌トラブルがあったとき、原因としてよく疑われるのは柔軟剤です。柔軟剤は洗い流さないので、成分が服に残って肌トラブルの原因となることが多いですよ。
洗濯洗剤と同様に柔軟剤にも添加物が入っているので、柔軟剤は使わない方が良いとのこと。
ただ、最近は赤ちゃん用の柔軟剤もいくつか販売されています。そちらは赤ちゃんの肌に適したようにつくられているので、どうしても柔軟剤を使いたいというママは、赤ちゃん用の柔軟剤を使うことをおすすめします。
洗濯洗剤は赤ちゃんにあわせて使い分けよう
肌が敏感な子もいれば、はじめから大人と同じ洗濯洗剤を使っていても肌トラブルが起きない子もいます。
洗濯洗剤を選ぶときは赤ちゃんの肌にあうかどうかが大切なので、「必ず赤ちゃん用にしなければ!」と神経質になりすぎず、赤ちゃんの肌の様子をみながら洗濯洗剤を使ってくださいね。
取材協力
巣鴨千石皮ふ科
子供の肌トラブルに詳しい小児皮膚科をかまえるクリニック。「目に見える異変は何でも相談できるホームドクター」として、プライマリーケアに重点をおいた診療を行う。
※1 アンケート概要
実施期間:2018年9月19日~9月21日
調査対象:生後0ヶ月〜2歳1ヶ月の子供をもつママ
有効回答数:847件
収集方法:Webアンケート