登場人物
こぐまさん:こころやさしいこぐま。悩めるみつこの良きパートナー。スプーンがうまく持てない。
みつこ(28):日々の家事や育児に奮闘する悩める主婦。掃除は苦手だけど、ふきんの煮沸消毒がマイブーム。
はちろう(1):おっとりのんびりマイペース男子。こぐまさんの肉球はグミでできていると思っている。
第10話
作者のあとがき
ごはんを食べる。
お風呂に入る。
着替える。
歯を磨く。
自分のことでさえ、ときどき、面倒で仕方がないときがある。
なのに、プラスでこどもの分までやってあげないといけないなんて…と、途方に暮れる夜があるよね。
私だけ?あ、はい、すみません…。
面倒くさがりだから、早く終わらせたい。
いかにスムーズに一つひとつをこなすかが重要になってくる。
だから、流れ作業になりがち。
こどもがぐずったり、拒否したりすると、流れを止められた気分になってイライラする。
そんな時ふと思った。
私はいま、こどもの世話をしているというより、着替えをさせたり、お風呂に入れたりすることだけに集中しているな、と。
なんていうか、心ここにあらず。
こどもが赤ちゃんの頃は、まめに声をかけてあげていた気がする。
おててでるかなー?
じょうずじょうず!
お風呂、さっぱりしたねー。
きれいきれいだね。
なんて時代が私にもあった。
今はどうか?
はい着替えるよー、ウィー、ガシャン。
歯を磨くよー、ガションガション。
これじゃまるでお世話ロボットじゃないか。
ロボットの私は、こどもが泣いていようが怒っていようがおかまいなし。
頭にあるのは任務を遂行することだけ。
そんなのって寂しいね。
どうせロボットになるのなら、泣く子には泣いている理由を聞いてあげたり、一緒に楽しんであげたりできる、鉄腕ア●ムのようなドラ●もんのような、そんなロボットに私はなりたい(人であれ)。
がじゅまる
作者