“母”である自分と生きていくことについて｜こぐま居候中。#16

登場人物

こぐまさん：こころやさしいこぐま。悩めるみつこの良きパートナー。スプーンがうまく持てない。

みつこ（28）：日々の家事や育児に奮闘する悩める主婦。掃除は苦手だけど、ふきんの煮沸消毒がマイブーム。

はちろう（1）：おっとりのんびりマイペース男子。こぐまさんの肉球はグミでできていると思っている。

第16話

作者のあとがき

かつては、私は「私」だけだった。

今はどうだろう。

母である私。妻である私。娘である私。
大人の女である私。仕事をしている私。

様々な私が混同している。

どれも私自身で、偽っているつもりはさらさらないけど、きっと少しずつ違っている。

その中で”母”というアイデンティティはなかなかに影響力が大きい。

1日のほとんどを、母の私でいなければならないから。

生活のリズムも夕飯の献立も休日の過ごし方も、がっつりこどもに影響されたり、振り回されたりして。

他のアイデンティティたちをおしやって肥大化した母というレッテルに、窮屈な気持ちになる時もある。

でも、最近はそれでもいいのかなと思い始めた。

これを続けた先にまた、辿り着く景色があると思う。

時には全速力で逃げたりするかもしれないけれど、ほどほどに、母である自分とも生きていこうと思う。

がじゅまる

作者

「のらりくらり」「なるようになる」「怠惰」をモットーにしたい主婦。今日も自分なりの正しさを探してはソワソワ、右往左往しながら過ごす日々です。好き嫌いせず何でも食べるところが長所です。2014年、最高にクールでシュールな娘を出産。私の日常にすっと入り込んできた不思議な彼女とのやりとりをインスタグラム（@gaju__maru）で絵日記にしています。