こぐま居候中。

見返りを求めず、ただ与えるためには|こぐま居候中。#17


登場人物

こぐま居候中。登場人物 がじゅまる

こぐまさん:こころやさしいこぐま。悩めるみつこの良きパートナー。スプーンがうまく持てない。

みつこ(28):日々の家事や育児に奮闘する悩める主婦。掃除は苦手だけど、ふきんの煮沸消毒がマイブーム。

はちろう(1):おっとりのんびりマイペース男子。こぐまさんの肉球はグミでできていると思っている。

第17話

こぐま居候中。 第17話1 がじゅまる こぐま居候中。 第17話2 がじゅまる こぐま居候中。 第17話3 がじゅまる こぐま居候中。 第17話4 がじゅまる こぐま居候中。 第17話5 がじゅまる こぐま居候中。 第17話6 がじゅまる こぐま居候中。 第17話7 がじゅまる こぐま居候中。 第17話8 がじゅまる こぐま居候中。 第17話9 がじゅまる こぐま居候中。 第17話10 がじゅまる こぐま居候中。 第17話11 がじゅまる

こぐま居候中。 第17話12 がじゅまる

作者あとがき

見返りを求めてしまうようなら、人に与えるべきではないと思っています。

およそ30年の人生で感じた自論ですが。

言い方を変えると、見返りを求めない程度のことならすすんでやる。

友人に贈り物をしたことも、肩代わりした同僚の仕事も、あの日の募金も、見返りなんていらないと思ってやったことです。

むしろ見返りなんて言葉を意識すらぜず、自分がそうしたい、もしくは、そうした方がいいと思ってやったことです。

これは私の方針であって、もちろん全員がこう考えているわけではないと思います。


余談ですが私は怠け者、おまけにぼけっとしていることが多いので、自分が与えるどころか人から助けられることばかり。

知らないところで「恩知らず」と思われているかもしれません。

いや、ほぼないと思いたいのですが。


人のために与えるのは素晴らしいことです。
誰かの役に立ちたいと思うのも自然なことです。

ただ、見返りを求める気持ちが芽生えるのであれば、そこまでしてくれなくていいと、私は人にも思ってしまいます。

例えば、あなたが友人のために身を削った行動をしたとします。

その後、友人と立場が入れ替わったとき、友人はあなたに何もしてくれなかったとします。

そんな時「私はあれだけしてあげたのに」なんて、残念な気持ちになるでしょう。

それに怒りの感情を持ったり、愚痴のようなものが出たら、もしかすると、あなたは友人に「与えすぎ」だったのかもしれません。

冷たい考え方に見えるでしょうか。
自分が誰の為にもならず、誰からも与えられない世界になりそうですか?

でも、こうしたらどうでしょう。

自分の「見返りを求めず与えられる分量」をよく理解し、それを増やしていくのを目標としていけたら。

偽善も下心もなく、自分のできる範囲で役に立てたら。

「あれだけしてあげたのに」なんて被害者にならずに、自分に余裕があるときには人のために動いたり、逆に、助けが必要な時には少しだけ助けてもらえる。

そして互いに自然と感謝できる。

そんな風になるといいな、と思います。

えらそうに言っていますが、私も「分量」を測っている最中です。若輩者ですので。


がじゅまる

がじゅまる

作者

「のらりくらり」「なるようになる」「怠惰」をモットーにしたい主婦。今日も自分なりの正しさを探してはソワソワ、右往左往しながら過ごす日々です。好き嫌いせず何でも食べるところが長所です。2014年、最高にクールでシュールな娘を出産。私の日常にすっと入り込んできた不思議な彼女とのやりとりをインスタグラム(@gaju__maru)で絵日記にしています。