男の子に「厳しいしつけ」は必要ありません!2歳は感性が育つ時期

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「男の子はやんちゃ」という話はよく耳にすると思います。ママにとって男の子は異性なので、子育てするなかで、わからないことや不安なことが多いですよね。

そこで今回は、子育てアドバイザーであり、3児(うち2人が男の子)の母でもある高祖常子さんの著書『男の子には「厳しいしつけ」は必要ありません!』より、多くのパパやママが感じる困った2歳の行動について、今こそ知っておきたい子どもと向き合う育児法を紹介します。

【1】ミニカーを並べる、積み上げる!
遊び方違うだろ!

児童館 体験談 遊ぶ 友達 オリジナル

男の子は追求型が多いような気がします。もちろん「何に対しても」ということではありません。自分がはまったものに対してということです。

その結果、(特にママから見ると)摩訶不思議な遊び方をしていることがあります。

● 同じ絵本ばかり読まされる(探求心)
● 絵本は読むものじゃなく、立てて遊ぶものになる場合もある(発明)
● ミニカーは走らせずに、あるだけ並べたい(収集・研究)
● ミニカーを積み上げて遊ぶ(想像力)

それぞれの行動のカッコ内に入れたのは、男の子の行動に秘められた力です。

こうやって考えてみると、「なんでこうやって遊ばないんだろう?」「なんでこんなことするの 」というよりも、「へー、いろいろ探求してるんだ!」ってポジティブに感じることができるのではないでしょうか。

一緒に面白がるのがおすすめ!

親子の団欒

男の子は別な感覚を持った別な生き物ととらえましょう。今までの概念だけで親が接しているとつらくなります。

同じ本ばかり読んでいるのは、大好きの気持ちがあふれているから。もっともっと知りたいから。何回も読んでいるうちに内容をすっかり暗記してしまうこともありますね。

2歳代はまだ片言の子もいますが、お話はちゃんとわかっているので「消防車はどれ?」と聞くと、指さしてくれる子もいるでしょう。

絵本を立ててることに気づいたら、「うちの子、天才!」って思っちゃいましょう。たまたまかもしれませんが、読むものという概念以外の柔軟な発想を持っているということ。概念が固定されていない2〜3歳児ならではの行動かもしれません。

あるだけ並べるコレクション好きな男の子も多いですよね。でもよく見てください。きっと、きれいに並べようとしています。指先を使って並べたり、並べることでいろいろなミニカーの違いを発見したり、研究心も広がります。

積み上げて遊ぶのも柔軟な発想を持っている証です。しかも積み木を積むよりも、指先の繊細な感覚やバランスなどが必要で難しいと思います。「ハウルの動く城」みたいですね。ぜひ面白がりましょう。

これらのことは「遊び方が違う!」と叱ったら、そのままその先の発想にはつながりません。危ないことでなく、絵本やおもちゃを粗末に扱う遊びでなければ、ぜひ心置きな く遊ばせてあげましょう。

変な遊び方は子どもの発明・発見
親から見たら「なんでこんなことしているんだろう」と思うこと、よくあります。でもそれは固定観念に縛られてないから。脳が柔らかなんです。「こうすべき」じゃなく「なる ほどね」と一緒に楽しんでみましょう。

→ ミニカーの遊び方を正すために、「違う!こうやって遊ぶの!」とイライラしながら取り上げて説明する。

【2】ママにパンチしてきて痛い!
たたき返すわけにもいかず…

2歳 男の子 ママ

「たたかないと決める」とお伝えすると、「子どもがたたいてきたときにはどうしたら?」 と聞かれることがあります。

このときNGな対応は何でしょう?

✕ たたかれたらたたき返して、痛みを覚えさせる
✕ 大人が我慢して、そのままたたかれる

「やられたらやり返す」のはビジネスの場で戦略的にやるのは場合によってはいいのかもしれませんが、「たたかれたからたたき返す」ことをしていたら、親子でも子ども同士でも繰り返しになってしまいかねません。

特に女の子だとそうは思わないのに、男の子の場合は「(やり返して)痛みをわからせなくては」と思う親も多いようです。

たたいたらたたき返されるというループになった場合、結局、そのループを終わらせるには、相手からたたかれるのが痛いからやめるということになるわけです。「自分がたたかれて痛みがわかったから、相手を想ってたたくことをやめる」ということには、 ほとんどの場合なりません。

この「やられたらやり返す」考え方は、男の子の性格にもよりますが、小中学生のいじめのときにも同じような考え方に陥ります。「いじめられたら、いじめ返す」「殴られたら、殴り返す」という思考です。

特に親からそのように接せられていると、これができない、やり返せない子は、「自分は弱い子だ」と思って、自己肯定感が持てなくなってしまうことにもつながります。

たたくのをきっぱり、やめさせることが大事

止める やめる STOP ストップ

しばらくすると収まるからと、親がそのままたたかれるのはいけません。子どもは相手をたたくことで気持ちを収めることを学んでしまいます。

たたかれたことに対して、親は「痛いからやめて」ときっぱり伝えて行動をやめさせることが必要でしょう。 「目を見てきっぱり」が大事です。長々と説教する必要はありません。

「なんで、たたいたの?」と聞いて、「今度からは言葉で伝えてね」と言いましょう。

そう伝えたからといって、すぐにできるようになるわけではありません。でも、少しずつ、 言葉で伝えてくれるようになれば「言葉で言えて偉かったね」とほめましょう。

親自身もイヤなことはきっぱり伝える
遊びでパンチしてくるなら痛くないような遊び方を伝え、イライラしてパンチしてくる場合は、口で気持ちを言うように伝えましょう。子どもが言葉でうまく伝えられない場合は、「○○でイヤだったの?」と聞いてみましょう。

→ パンチしてくる子に、ふざけながら「やめて〜」「いたい〜」と返す。遊んでもらえていると思ってエスカレート。

2歳男児の気になる行動をチェック!

いかがでしたか?書籍では、上記に加え2歳向けに以下のテーマやコラムを掲載しています。

● うちの子、消極的すぎる? 子育てひろばに連れて行っても遊ばない」

● なんでもイヤイヤ! そう言われるとこっちもイヤになる!

● おむつが外れなくてイライラ。ついほかの子と比べてしまう

[コラム]イラッとしたときの親の心の整え方

ぜひチェックしてみてください。

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男の子に「厳しいしつけ」は必要ありません! 出典: www.kadokawa.co.jp

「男の子だからこうでなければ…」「男の子の親だからこうであらねば…」という固定概念や呪縛から開放されて、子どもがのびのびと育っていけるようなヒントを盛り込んだ1冊です。


書籍筆者:高祖 常子

書籍筆者:高祖 常子

こうそ ときこ


子育てアドバイザー。認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事、NPO法人タイガーマスク基金理事、NPO法人子どもすこやかサポートネット副代表ほか。厚生労働省の「体罰等によらない子育ての推進に関する検討会」委員など、子どもの人権を守るための委員を歴任。全国での講演、執筆、テレビ出演も。著書は『イラストでよくわかる感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。保育士、幼稚園教諭、キャリアコンサルタントなどの資格も持つ。3児の母。
https://www.tokiko-koso.com/