PICKUP育児エッセイ

保活を有利に&手取りを増やす方法・前編|PICKUP育児エッセイ#171

産後、職場復帰を目指すママに立ちはだかる「保活」の壁。

そこで、現役銀行員FPで女の子のママ、むーさんによる「保育園に入れる確率を上げて、しかも手取りを増やす」方法を前後編に分けてご紹介します。

これによって手取りが10万円以上増える可能性もあるとのことなので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

激戦区の保活を有利にする最初のステップ
「住民税を減らす」

書類 記入 

就職するための活動を就活と略したり、婚約するための活動を婚活と略す今日この頃。子どもを保育園に入れるための活動と言えば…そう、保活。

仕事復帰のためには避けられない保活。その中でも、認可保育園に入れたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

認可保育園に入るための条件といえば、点数やポイント制。ひとり親かどうか、すでに認証保育所等に預けているか、などによって加点、減点がされます。

でね、待機児童の多い地域では、「両親フルタイム」でも入れないんです。だってそういう地域って、みんなが両親フルタイム共働きだもの。みんな、同じ点数・ポイントになっちゃうの。

そんな「点数・ポイントが同じ」という条件の場合、どんな人が有利になるのか、ご存知ですか?

市役所の人に相談しまくって顔を覚えてもらった人?
どうしても入りたい理由をつらつらと長く書いた人?

違います。

同じ点数・ポイントなら、「所得が低い世帯」の方が優先的に保育園に入れます。

お金 電卓

では、「所得が少ない」かどうかを、市役所や区役所はどうやって判断するのかって?

住民税ですよ。

住民税が少ない人の方が、優先的に保育園に入れるのです。

「え!?だって住民税を多く払っている人の方が、その自治体にお金の貢献をしているのに!?」と思ったそこのあなた。あなたはきっと、所得が多い人なのでしょう。

考え方としては、

住民税が少ない
=生活に余裕がない人が多い
=認可保育園に入れないと大変
=だから優先的に保育園に入れましょう

ということになるんです。

「うん、分かるんだけど…分かるんだけど…保活のために仕事を減らして年収を下げたら本末転倒だし…どうすればいいの!?」というそこのあなた。

年収を変えず、所得だけを下げて、住民税を下げる方法があるのです!住民税が下がったら、保育園に入りやすくなる!

でね、年収を下げずに、住民税を下げる!そのためには、経費(=所得控除)を使う

今日は、その具体的なお話です。

経費(=所得控除)として使えるものに、iDeCo(イデコ)があります。

iDeCoでなぜ保活が有利になるの?

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iDeCo。名前は聞いたことがあるけれど、何だかよく分かっていない、という人も多いのではないでしょうか。

正式名称は、個人型確定拠出年金。すっごく簡単に言うと、「個人の年金」です。

もっと簡単に言うと、「現役のうちにお金を積み立てて、老後の個人年金を作ること」です。

毎月1万円とかを積み立てて、積み立てた分を60歳になったら自分で受け取るの。万が一途中で死んじゃっても、財産として残るから、とりっぱぐれることはないので安心です(笑)

でね、この積み立て方法の何が良いかって言うと…!

なんと!
積み立てた分が、「全額経費」として認められるんですよー!!

このすごさ、分かりますか??
自分の老後のために積み立てたお金なのに、「経費」扱いしてくれるんですよ!貯金なのに!わぉ!

「経費」扱いしてくれるってことは、どういうことか。こういうことです。

収入-経費=所得(会社でいう利益のようなもの)

所得が減ります。
所得が減ると、税金が減ります!

大切なことなので、もう一度言います。

所得が減ると、税金が減ります!

つまり、

iDeCoをやる=税金が減る!
税金が減る=所得税と住民税が減る!
住民税が減る=保育園に入りやすくなる!

という図式が成り立つのです!
素晴らしい!

では、具体的にiDeCoってどんなものなのかを、説明していきます。

iDeCoのポイント3つ、注意点3つ

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iDeCoについて、すっごく簡単に言うと「個人の年金」、もっと簡単に言うと、「現役のうちにお金を積み立てて、老後の個人年金を作ること」と言いました。

積み立てるって毎月いくら?何歳までできるの?などのお声にお応えして、ポイントをまとめました。

iDeCoのポイント

1.毎月の積み立ては5,000円から。1,000円単位で設定可能

※ただし、積み立て金額に以下の上限あり
公務員:月12,000円(年間144,000円)
企業年金のない会社員:月23,000円(年間276,000円)
自営業:月68,000円(年間816,000円)

2.20歳以上60歳未満の人(50歳以上は注意点あり)

※2022年5月から65歳未満に拡大される予定です。

3.積み立て金額の全額が所得控除(つまり全額経費扱いです!)

少し補足。全額経費扱いにできるから、そりゃ上限額ありますよね。会社員で年間27万6千円が上限です。勤めている会社によって違うけれど、年間の上限が14万4千円の人もいます。

全額経費扱いだから、上限金額MAXやるのが一番オトクです。でも、「今年は収入が減ったから積立キツイ…」という場合でも、積み立て金額は年1回変更できるので大丈夫!

では次に、注意点。

iDeCoの注意点

1.60歳までは積み立てたお金を引き出せない(割れない貯金箱)
2.手数料がかかる(でも手数料以上に、手取りが増える)
3.積み立てたお金は、定期預金でもいいし、投資信託でもいい。

※投資信託にすると、元本割れリスクもあります。「保活のため」「節税のため」だけにiDeCoをやるなら、まずは定期預金でもOKです。

60歳までは引き出せないので、60歳まで使わないお金であることが鉄則です。いや、でもほんま老後のお金貯めとかなあかんで。


ここまで読んだあなたは、こう思ったかもしれません。積み立てたお金が経費として認められるなんて、そんないい話ある!?

その背景については、後半の記事に書きました。具体的なiDeCoの申込み方法についても載せたので、是非読んでみてください。

次回予告

次回は、

「保活を有利に&手取りを増やす方法~後編~」

2021年11月28日(日)に公開予定です。

お楽しみに!


記事提供:経済と育児が分かるようになるnote


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作者


1986年兵庫県出身の銀行員。夫、2歳の娘と3人暮らし。FP×ママとして、金融教育や子育てについて分かりやすく説明しているnoteは累計32万PV超。好きなものは、7時間睡眠・娘の笑顔・夫の作った肉じゃが。仕事も好きで、産後3ヶ月でフルタイム復帰。note,Twitter

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