離乳食初期のママの悩み「離乳食と母乳・ミルクのバランスがわからない！」

離乳食初期はまだまだ母乳・ミルクで栄養を補う時期。だからこそ、離乳食と母乳・ミルクの量のバランスには悩みますよね。

そこで今回は、離乳食初期の離乳食と母乳・ミルクの量のバランスについて、日本小児学会専門医の武井先生に聞いてみました。

初期の離乳食と母乳・ミルクの量のバランス
どれくらいがいいかわからない…

離乳食初期では、赤ちゃんの様子を見ながら離乳食の量を少しずつ増やしていきますが、そのタイミングで多くのママが母乳・ミルクの量とのバランスについて悩んでいます。

離乳食がスタートしてもなかなか母乳やミルクが「減らない」と悩むママもいれば、まだ母乳やミルクが大半を占める離乳食初期の前半で「急に飲む量が減って不安」という悩みもあるようです。

専門家に聞いた！母乳やミルクを変わらず飲み続ける・急に飲まなくなった場合は？

そんなママのリアルな悩みについて、小児科医の武井先生に聞いてみました。

これまでと母乳・ミルク量が変わらない

Nanaさん

離乳食、結構量を増やして子供にあげていますが、ミルクの時間になると泣くし量もきっちり変わらず飲みます。ミルクが減らないのは、大丈夫なのでしょうか。栄養を摂りすぎではないかと気になりますが、問題はありますか？

武井先生

いいえ。離乳食初期で、少しずつ増やしているのに母乳・ミルクが減らなくても、特に問題ありませんよ。

この時期の赤ちゃんは、まだ離乳食を確実に食べてくれるとは限りません。そのため、栄養面から考えて、離乳食も母乳やミルクの量も減らす必要はありませんよ。

離乳食を開始して母乳・ミルク量が減った

にゃんずさん

離乳食に慣れさせるために少しずつ離乳食の量を増やすようにしたら、ミルクを飲む量が急に減りました…栄養はまだまだミルクからと聞ききますが、減っても大丈夫なのでしょうか？。

武井先生

水分が取れていれば、母乳・ミルクの量が減った場合でも基本的には問題ありません。なかには、離乳食がはじまってからミルクや母乳の味を嫌がるケースもあります。

母乳・ミルクが減った分の栄養分は、長期的に見れば、離乳食の摂取量や種類が増えていくと十分にカバーできることが予想されます。そのため、ある程度の量が減っても、将来的には補えるので大きな問題ではありませんよ。

離乳食と母乳・ミルク量のバランス
離乳食初期はどのくらいがいい？

とはいえ、「理想的なバランスはどれくらいなのか」と気になることも。武井先生に、この時期の離乳食と母乳・ミルク量のバランについて、基準を聞いてみました。

武井先生

離乳食初期に、離乳食と母乳・ミルクをどれくらいあげましょうとはっきり決まっているわけではありませんが、離乳食1に対して母乳・ミルクは10くらいを目指すといいですよ。

離乳食1に対して、母乳・ミルクが10ということは、離乳食初期では母乳・ミルクが主体ということ。この時期はあまりバランスを考えすぎず、母乳・ミルクは飲みたいだけ飲ませてあげましょう。

また、飲む量が減ってしまった・ミルクや母乳を飲まなくなったという場合は、その他で水分がとれているかは気にしておきましょう。離乳食をよく食べるようであれば、赤ちゃんの様子をみながら少しずつ量を増やしてみてもいいですね。

離乳食初期は母乳・ミルクを中心に
飲まないときは水分補給をチェック！

離乳食初期がはじまり、離乳食と母乳・ミルクのバランスに悩むママは多くいます。さらに、離乳食がはじまることで母乳・ミルクに対する赤ちゃんの反応が変わることもあり、戸惑うことも珍しくありません。

今回の記事を参考に、離乳食初期は母乳・ミルクを中心にしつつ、飲まないときは水分補給をチェックするようにしましょう。

母乳・ミルクの量が減り、離乳食もなかなか食べない…というケースもあるようですが、心配なときは小児科や保健師さんに相談してみてくださいね。

取材協力：武井 智昭

小児科/高座渋谷つばさクリニック

日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。