登場人物
こぐまさん:こころやさしいこぐま。悩めるみつこの良きパートナー。スプーンがうまく持てない。
みつこ(28):日々の家事や育児に奮闘する悩める主婦。掃除は苦手だけど、ふきんの煮沸消毒がマイブーム。
はちろう(1):おっとりのんびりマイペース男子。こぐまさんの肉球はグミでできていると思っている。
第13話
作者のあとがき
むかし、犬を飼っていた。
ミニチュアダックスフンドだ。
ある日家に帰ると、犬が尻尾を丸めて、申し訳なさそうな顔をしていた。
まごうことなき、真の、申し訳なさそうな顔。
犬ってこんな顔するんだ、と中学生の私は少し感動すらした。
なんだ?と思って台所を見ると、ゴミ袋が食いちぎられて、ゴミがそこら辺に散乱していた。
そこで「ああ、犬も自我があるんだな」と思った。
もしそこで犬が何でもないそぶりをしていたら、犬だし仕方ないか、と思っていたかもしれない。
でも、していたのだ。
ものすごく申し訳ない顔、やらかしました〜って顔を。
わかってるならやるなよ…って思った。
自我を持った生き物に対しては、仕方ないな、とは思えない。
赤ちゃんにも、自我が芽生えたら、もう期待してしまう。
だから子供の言動に対してイライラしてしまうのも、無理がないと思う。
赤ちゃんに自我が芽生えてからは、育児という言葉を超越した、人と人とのやりとりになっていく。
(個人の見解です)
がじゅまる
作者