子どもの成長を心から願うからこそ、子どもにどう接したらいいのか悩むママは多くいます。どのような接し方をすれば、子どもの能力を大きく引き出してあげられるのでしょうか。
この連載では、3〜6歳の子どもの能力が大きく開花する方法を、KADOKAWAから発売中の書籍「子どもの能力を決める 0歳から9歳までの育て方」からご紹介します。
#1 あらゆるジャンルに興味と疑問を持たせる
生後六ヶ月までを【感覚インプット】の時期、三歳頃までを【行動アウトプット】の時期とするなら、これから六歳頃までは【自分で考え、能力や技術を発達させる】時期に入ります。頭のなかで体験を処理する段階です。
子どもはゆっくりと時間をかけて外の光や音、感触に慣れ、五感を鍛えてきました。
そして脳から指令を出す回路が増え、意思と目的を持って筋肉を動かす身体能力と、相手の表情や声の調子を読み取って合わせる感情能力の訓練もかなりできてきました。
「ふれる」から「さわる」、「見える」から「見る」、「聞こえる」から「聴く」へと成長していきます。
これからは今までの感情や経験を頭のなかで思考・処理し、技術や能力として発達させていきます。
これからは、それらをベースにルールを守る大切さや欲求を我慢する方法などを覚えながら、どんどん思考力を伸ばしていきます。
知育遊びを通し、行動や動作だけでなく「なぜそうするのか」「どうしてこうなのか」という理由を考えさせて、社会生活の土台をつくりましょう。
疑問を投げかけて子どもの好奇心を育てよう
子どもがさまざまなものや出来事に興味を持つよう、親は疑問を投げかけてください。
それをきっかけに子どもの好奇心はむくむく湧き、次は新しい問いかけを自分自身で抱くようになるでしょう。
たとえば、子どもと散歩をしているときタンポポを見つけたら、感覚そのものを表現するのではなく、さらに深い疑問を投げかけてみましょう。
「白い綿毛はどうして飛んでいくのかな」など簡単なことで0Kです。そこから子どもは植物や自然に興味をもつかもしれません。
もし転んですり傷を負ったなら、親が手当しながら「どうして血がでるのかな」「だんだんかさぶたになってきて、治ってきたね」など、傷の回復にも目を向けさせます。すると、生命や医学に興味を示すかもしれません。
子どもの興味のある分野を見つけよう
子どもはママの問いかけから考えながら、興味がある分野を見つけていきます。
花が気になる、虫が気になる、雲が気になる、乗り物が気になる、体の不思議が気になるなど、その子の傾向が見えてくるはずです。
子どもが目を輝かせる瞬間はどこか、見つけてあげてください。
今まで当然だと考えていた事柄に対して疑問を持ったり、原理を探求する面白さを見つけて理解したときの喜びや感動を味わえたなら、将来の学習への意欲が大きくアップするでしょう。
子どもの興味を引き出す、疑問を解決する、そしてさらに興味を持つ、このくり返しで、学びや考えることの楽しさを知り、自ら勉強する姿勢につながっていきます。
子どもの能力を引き出そう!
次回からは、子どもの能力を引き出す方法をより具体的にご紹介します。
#2のテーマは「ハサミやノリの使い方」です。正しい使い方や片付けを覚えることで、子どものスキルを向上させることができますよ。
次回の更新は2021年4月12日(月)です。
お楽しみに!
また書籍には、今回ご紹介した以外にも以下のテーマが掲載されています。
● 就学前に教えたい基本概念12
● 責任感は「自分で決める」ことから育つ
● 社会の一員であることを認識させていく
など!子育てに役立つ情報が満載です。ぜひチェックしてみてくださいね。
子どもの能力を決める 0歳から9歳までの育て方
社会を生き抜く「かしこさ」を身につけるには、子どもにどう接したらいい?そんなママの悩みを解決してくれる1冊です。
子どもの成長に合わせた接し方や、声かけの方法がイラストつきでわかりやすく書かれていますよ。
書籍筆者:田宮 由美
たみや ゆみ
子ども能力開花くらぶ「ちゅーりっぷふれんず」代表。小学校教諭・幼稚園教諭・保育士・日本交流分析協会員。幼児教室指導者として、約10年間、7地域で教室を展開。また公立幼稚園・小学校・中学校での勤務や公的ボランティアの活動などを通し、さまざまな角度から多くの子どもたちと接する。2010年に、子ども能力開花くらぶ「ちゅーりっぷふれんず」を開設。現在は、子どもの発達に合わせて適切な教材を考える個別指導を中心に、少人数幼児教室を展開。
ポッケ専門家チーム
作者