ベビーサイン連載

ベビーサイン連載【4】動き回る生後9ヶ月!サインで安全を守ろう!

生後9ヶ月頃になると、多くの赤ちゃんはハイハイが上手になるので、それまでとは比べ物にならないくらい行動範囲が広がります。ママを追ってキッチンまでついてきたりするのは、この時期の赤ちゃんによくみられる光景ですよね。

赤ちゃんの成長はよろこばしいですが、一方で危険も増えます。怪我をしたりする可能性も出てくるでしょう。

そこで、ベビーサイン連載第4回の今回は、赤ちゃんの安全と健康を守るのに役立つベビーサインについて、前回に引き続き日本ベビーサイン協会・長屋さんに話をうかがいました(前回記事は以下を参照してください)。

ベビーサイン連載【3】生後8ヶ月!2ヶ月たってもやらない理由は?

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痛いのを泣く以外の方法で教えてくれる

赤ちゃん お座り

−ベビーサインのメリットの中でも、「赤ちゃんの安全と健康に役立つ」というのは育児をする上で大きいですよね。

日本ベビーサイン協会・長屋さん:そうですね。

赤ちゃんが転んだり、痛かったりしたときに、ママが【痛い】のサインを見せていると、同じように痛い思いをしたときに【痛い】のサインを自分からするようになるので、親にとっては助かると思います。

−え、そんなことできるんですか!?

長屋さん言葉を話す前の赤ちゃんが、泣く以外の手段を使って痛いところや、不快感を教えてくれるなんて、信じられないかもしれませんね。ですが、本当にやってくれるんですよ。

紙おむつのテープをきつく締め過ぎてしまって太ももが痛いときに【痛い】のサインを使ってママに教えてくれることもありますよ。

−それはすごい…。生後9ヶ月頃だと、他にはどんなベビーサインがありますか?

長屋さん:生後9ヶ月頃のハイハイ期だと、赤ちゃんはコンセントに興味を持つことが多くなりますよね。感電すると危ないので、ママが【危ない】のサインを使って言い聞かせていると、赤ちゃんは自然と触るのをやめるようになります。

他には【熱い】【寒い】【汚い】なども役に立ちますよ。さっそくお教えしますね。

【痛い】のベビーサインは?

ベビーサイン 痛い

長屋さん人差し指の先を触れ合わせるのが【痛い】のベビーサインです。このサインを赤ちゃんに教えるときは、痛そうな表情をすることも忘れないようにしてください。

体の痛いところを指でさしてからこのサインをしてもいいし、その痛い場所に両手を持っていって、このサインをしてもかまいませんよ。

−体のどこが痛いかを教えてくれるだけでも、親は安心できますよね。

長屋さん:赤ちゃんも、このサインをするとママやパパが自分の痛みをわかってくれているんだと理解できて、大きな安心を得られるようです。

【熱い】のベビーサインは?

ベビーサイン 熱い

長屋さん:【熱い】のサインは、赤ちゃん自身が使うことはあまりないと思います。どちらかというと、親が赤ちゃんに「触っちゃダメだよ」ということを伝えるために使うサインですね。

開いた手を口の前に持っていき、手のひらを下に向けて勢いよく下に動かすのが、【熱い】のサインです。

−ストーブやコンロなど、火傷の危険性があるものが近くにあるときに使えそうですね。

【寒い】のベビーサインは?

ベビーサイン 寒い

長屋さん握った両手を肩の高さで震わせるのが【寒い】のサインです。

−これは直感的にわかりやすいサインですね。

長屋さん:肌寒い時期に赤ちゃんがこのサインをやっていたら、服をもう一枚着せたり、暖房器具の設定温度を上げたりできるので、赤ちゃんの健康に役立つサインといえます。

【危ない】のベビーサインは?

ベビーサイン 危ない

長屋さん片手の指を軽く開いて少し曲げ、胸を軽く2回触るのが【危ない】のベビーサインです。両手で同じ動きをするやり方もありますよ。

これも【熱い】と同じで、赤ちゃんが自分でやるのではなくて、親が赤ちゃんに言い聞かせるために使うサインです。

−後追いしてキッチンに入ってきたときなどに使えそうですね。

長屋さん:ベビーサイン教室受講者のなかには、お子さんがエレベーターのドアを触りたがるので、その度にこのサインを使っていたら、ある日エレベーターの前でお子さんから【危ない】のサインをして、ママに「危ないよね?」と確認するようになったという人もいますよ。

【汚い】のベビーサインは?

ベビーサイン 汚い

長屋さん手の甲をあごの下に置いて、5本の指をくねくね動かすのが【汚い】のベビーサインです。

−うちの子は床に落ちたパンを食べようとしたりするので、このサインを使って言い聞かせたいです。

長屋さん:スリッパの裏を舐める赤ちゃんに、このサインを使って「汚いからやめようね」と教えていたら、舐めなくなったという声もありますよ。



次回は、後追いに効くベビーサインを紹介!

赤ちゃん ハイハイ

ハイハイをするようになると、途端に目が離せなくなりますよね。うちの娘も気づいたらいなくなっていて、焦って探したら寝室にいたりしたことが何度もありました。

それくらいの月齢のときに、近寄ってほしくないところや、触ってほしくないところを赤ちゃんに伝えられるベビーサインは、確かに育児をする上でとても役立ちそうです。

さて、生後9ヶ月というと、後追いが始まる頃でもありますよね。この記事を読んでいるママの中には、赤ちゃんの後追いが激しくて困っている人もいるのではないでしょうか。そこで次回の第5回では、赤ちゃんの後追いで困ったときに役立つベビーサインをご紹介します。

ご期待ください!

取材協力

日本ベビーサイン協会

参考書籍

要出典 ベビーサイン 『親子で楽しむベビーサイン』(実業之日本社/吉中みちる・まさくに著)

『親子で楽しむベビーサイン』(実業之日本社/吉中みちる・まさくに著)


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ポッケベビーサイン部

ポッケベビーサイン部

作者

ベビーサインとは、まだ言葉を話せない赤ちゃんと簡単な手話やジェスチャーでコミュニケーションが取れるようになる育児法のこと。ポッケ編集部が、日本ベビーサイン協会おすすめの「育児に役立つベビーサイン」を目的別にご紹介します。

小野 佑仁

小野 佑仁

おのゆうじん

ビジネス書・自己啓発書の編集を経て、2017年末から「こそだてハック」「ninaru baby」の編集に携わる。大学院でヒトの遺伝子について研究していたため理系と思われがちだが、自分では文系だと思っている。1児の父として、家庭では主に料理と掃除を担当。なぜか社内では「ポテトさん」と呼ばれています。
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