うちの子ADHDです カラフルこんぺいとう日記

【連載第11回】親子で向き合った「小一の壁」|終章

こんにちは、スガカズです。

家の支援だけでなく学校の支援もたくさんしていただいた長男。

今回は、小学校の6年間で彼がどうなったかについてお話します。

長男はこんな小学校生活を送りました

長男は今小学校6年生。少しずつではありますが、小学校1年生の頃と比べると、学校に適応できるようになりました。

■小学1〜3年生

スガカズ 親子で向き合った「小一の壁」|終章1

小学校1年生の頃は、本当に大変でした。

教室から脱走するし、音楽や体育を受けられない。授業中に工作する。何よりも人と関わろうとしないのは困りました。

2〜3年生になって友達を作ろうとするも、相手の状況に関わらず一方的に喋りかけてしまい、友達と呼べる友達はできませんでした。

■小学4年生

スガカズ 親子で向き合った「小一の壁」|終章2

小学4年生になった頃、少しだけ変化が。今まで授業中は工作をしていることが多かったのですが、工作しないで授業を受ける機会が増えてきました。

一方的に話しかけてしまうところはあるものの、お友達がやっとでき、誕生日会に呼ぶほどに。

でも大人しい性格上いじわるな言葉を言われやすかったり、勉強面でも割り算が苦手でつまづいてしまったり…と自己肯定感が下がることが続き、学校に行きたくないと言うように。

■小学5年生

スガカズ 親子で向き合った「小一の壁」|終章3

小学校5年生になると、工作しないで授業を受ける機会がさらに増え、ある程度授業は大人しく聞けるようになりました。

また人と関わるなかで、少しずつ相手の気持ちを考えて話せるようにもなり、自分だけの力で友達を作ることができました。

そのおかげで自己肯定感が上がったのが、勉強なども少しずつ頑張るようになりました。

クラスメイトにとって「長男は工作が好きな子」

スガカズ 親子で向き合った「小一の壁」|終章4

長男は、クラスメイトからしてみるとちょっと変わった子でした。自分から話しかけることや注目されることが苦手で、どうしても集団になじめなかったんです。

1年生の時は、他の子と違う席にいることを不思議に思ったクラスメイトもいたようでしたが、徐々に「長男くんはこういう子なんだな」と理解してくれました。

そしてクラスメイトがさりげなく気にかけてくれたり、得意なことに注目してくれたりするようになりました。

盛り上げ上手な子、サッカーが得意な子、絵を描くのが好きな子、おしゃべりが好きな子。

それと同じで「長男くんは工作が好きな子」という位置で接してくれました。

そして現在はというと…

スガカズ 親子で向き合った「小一の壁」|終章5

入学当初は課題の多かった長男。

いまでは小学校6年生になり、現在は皆と同じ場所で休み時間に工作をしています。

現在もコミュニケーションに多少の困難があり、友達は決して多くはありませんが、毎日学校に行き、誰とどんな話をしたかなど、その日あったできごとを私に報告してくれます。

他者に興味を持たなかった子が、自分以外の人にも興味を持ち、友達として接することができるようになり、、、私はこの成長に驚かされています。

小学校入学を控えたお子さんを持つお母さんへ

子供が親の目の届かないところで学校生活を送るとなると、一度は「大丈夫かな…」と悩むことがあるのではないでしょうか。

私の場合、集団にわが子が適応できないことを知ると「解決しないと!」と思って気持ちが先走ってしまいました。自分だけだと、どうしたらいいか考えるのに限界があったり、自信を失いかけたりすることがあり、気づけないこともたくさんありました。

たくさん悩み、周りの方にいろいろ気付かされ支えてもらい、今私は長男の生活と向き合いながら過ごせています。

長男はいま学校に通っていますが、仮に学校に行っていなかったとしても、子供の直面している集団での問題に一度向き合ってみると、親にとっても子供にとっても得られる事があるはず。

わが子が学校生活を送れるか不安になったとき、自分だけでどうにかしようとするのではなくて、時には周りの人の意見も聞くのが大切だなと思いました。気付かされることや見えてくることがたくさんあります。

その気付きを無駄にせず、これからも子供と一緒に障害と向き合っていこうと思います。

世のお母さん、みんながんばろうね!


スガカズ

スガカズ

作者

11歳♂8歳♂3歳♀2歳♂の子供を育てる四児の母。長男はADHD&自閉症スペクトラム。次男はADHD。Instagram(@sugakazu)では「わが家のADHD(でこぼこ)男子たち」シリーズを展開中。