「できるだけ部屋をきれいにしたいけれど、遊び盛りの子供がいるとそうもいかない…」そう思ったことはありませんか?
安心してください。実は、簡単にきれいで素敵な部屋を作る方法があるんです。
この連載では、4000人以上にノウハウを伝えてきた理論派インテリアコーディネーターの荒井詩万さんによる、「マネするだけで素敵な部屋にする方法」をご紹介します。
↓第1回のお話はこちら
【第2回】イマイチな部屋の特徴は?
仕事柄、さまざまなお宅へ伺います。まず通されるのがリビングルームです。
今までの経験上、「なんか部屋がイマイチ。どうにかしたい!」と悩んでいる方の部屋の特徴は、ふたつあります。ひとつずつ見ていきましょう。
ごちゃごちゃした部屋
ひとつめのイマイチ部屋は、掃除しているのに、なぜかごちゃごちゃしている部屋です。
たとえば、壁にはカラフルなドレス姿の子どもの写真や書道の作品、「いつからそこに?」というほど色あせたポスター。
棚の上にはおみやげでもらったモノ、捨てられないブランド品のボックス。本や雑誌もあちこちにある。
全国の地名入りちょうちんが、いろんなところに飾ってあるなんていうリビングもありました。
こんなふうに、いろんなモノがいろんなところに置いてあると、部屋に色があふれて、目がちかちかしてきます。
また、目線が定まらずにʺどうも落ち着かない部屋〞になってしまうのです。どんなにきれいに掃除していても、です。
何か物足りない部屋
ふたつめのよくあるイマイチ部屋は、殺風景な部屋です。
「モノを出しておくのがきらいなので、なんでも収納しています。そのせいか殺風景な部屋になってしまいます」。そんなご相談もよくあります。
実際にお家へ行ってみると、たしかに部屋は片付いているし、すっきりしている。でもなんだかさみしい、なんだか物足りない。寒々しく感じることもあります。
どこを見ていいかわからない、がイマイチな原因
このように、きれいなのに、なぜか居心地のよくない部屋も多いです。このʺごちゃごちゃ〞とʺ物足りない〞のふたつは、真逆のように見えて、共通点があります。
それはどこを見たらいいのかわからない部屋になっている点です。だから目が泳いでしまい、落ち着かない気持ちになるのです。
フォーカルポイントをつくろう
解消するルールはとてもシンプル。それはどちらの部屋も、フォーカルポイント(見せ場)をつくること。それだけで部
屋の印象が変わります。
フォーカルポイントとは〝目線を集める場所〞です。1ヶ所に目線を集中させることで、ほかの場所が多少ごちゃごちゃしていてもあまり気にならなくなります。
1点にピントを合わせて、まわりをぼかす写真撮影のテクニックと同じです。また、どこを見たらいいのかわからない部屋の中で、見るべきモノがはっきりして安定感が出ます。
「すてきだなぁ」と感じるホテルやレストランには、きっとこのフォーカルポイントがあるはずです。入口の正面に大きな絵や花などが飾ってあり、まずそこに目線がいく配置になっていませんか?
ファッションも同じです。上下グレーの服を着ていたらどうでしょう。すっきりとこぎれいですが、色味がなく地味な印象です。
そこに赤いベルト、ゴールドのピアスやネックレスなど、何かアクセントになるモノをひとつ足すと、目線が定まります。これがおしゃれに見える仕組みです。フォーカルポイントの考え方と同じですね。
フォーカルポイントのつくりかたは?
部屋に1ヶ所、フォーカルポイント(見せ場)をつくってみましょう。
たとえばリビングなら、入口から対角のスペースがベスト。部屋のいちばん遠い場所に目線を集中させると、奥行きが強調されて部屋が広く感じます。
ここに観葉植物や絵、写真を飾ってみましょう。このほかに、はがせるウォールシールもおすすめ。
動物や森をかたどったさまざまなモチーフのシールです。ネットや100円ショップでも購入できますよ。
・観葉植物
・絵や写真
・ウォールシール
まずは1ヶ所でいいので、フォーカルポイントを「ここ!」と決めて、お気に入りを集結させてください。
<つづく>
※この連載は『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』(サンクチュアリ出版)からの転載です。
次回予告
「お部屋をなるべく広く見せたい!」
その方法は、”目線のあやつり方” にあり…?
次回は2021年6月7日(月)公開予定です。
お楽しみに!
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早く続きが読みたい方へ
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今あるもので「あか抜けた」部屋になる。
できるだけ部屋をきれいにしたいけれど、遊び盛りの子供がいるとそうもいかない…そんな悩みを解決するのにぴったりな一冊です。
真似するだけで勝手に部屋があか抜ける、黄金ルールが詰まっていますよ。ぜひお手にとってみてくださいね。
荒井詩万
著者