精神科医、水島広子さんによる、女子の人間関係をうまく渡り歩く方法を紹介する連載の第7回です。
今回は、義母と子育て法がちがうことについて悩んでいるCさんのお話。
どのように義母と関わっていけばよいのか、ご紹介します。
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【第7回】嫁姑問題は「女」の問題?
義母と子育て法がちがう
義母と子育てに関する考え方がちがって困っています。授乳中の私の食事に「あれを食べるな、これを食べるな」とか、赤ちゃんを携帯電話のそばで寝かせてはいけないとか、いろいろ細かいことを言ってきます。一方で、(こちらは虫歯菌のことで気をつけているのに)義母の使ったお箸で赤ちゃんにものを食べさせたりします。育児法って時代や本によって正しいとされていることがちがうから、ただでさえ悩みます。義母と、いろいろ細かい部分で気を遣うポイントがちがって、赤ちゃんのうちからコレでは、先が思いやられます。
Cさん
義母の問題は、夫とその母親の関係性がポイント
嫁姑問題の難しさは「女」のいろいろな要素から説明することができます。
義母が自分のやり方を押しつけてくるのは、領域感覚がない「お母さん病」だからなのかもしれないし、いつまでも息子にとっての「一番」として選んでもらいたい「女」だからかもしれません。
自分の意見を通すことによって、自分が依然として「一番」に選ばれている、ということを確認したい「女」である姑もいるのです。
しかし、この問題は、女性同士の関係として扱わない方がよいテーマです。なぜかというと、この問題のキーパーソンは夫だからです。
問題の本質は、夫の親離れ。夫とその母親の関係性の話なのです。
結婚して家庭を持つということを、夫が実の親との間でどう位置づけるか、子育ての方針を決めるのは誰なのか、を夫がきちんと考え決定しなければならないのです。
ですから、巻き込まれないためには、困っていることを夫に話し、夫に解決してもらうことが必要です。
よほど「女」度が低い同士でもない限り、夫をキーパーソンにせずにこの問題を解決することはお勧めできません。
一般に、育児に責任を持つのは親ですから、こちらの領域にみだりに入り込まないで見守ってほしい、ということを夫から母親にきちんと伝えてもらうのがよいでしょう。
あるいは、手伝ってもらう際にはこういう点に注意してほしい、ということも夫からきちんと伝えてもらえばよいでしょう。
それでも不測の事態が起こったときには、とにかく自分の「女」度を下げることが、トラブルとストレスを減らすと思います。
急場は「女」度を下げてしのいでおき、改めて夫に解決してもらうようにするとよいでしょう。
● 夫から義母に話をしてもらう
● 不測の事態には、「女」度を下げてしのぐ
※この連載は『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)からの転載です。
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水島広子
著者