沖縄で暮らす妻ングトンともよさん。昨年末に米軍基地内で男の子を出産したそうですが、いろいろと驚きの連続だったようです。
後編の今回は、出産後に驚いたことをご紹介します。
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断るアメリカ人は滅多にいない処置
55時間の陣痛を乗り越え、ついに会うことが出来た我が息子…!ずっと、ずっと会いたかったよ!!!
しかし、それから間もない生後1日のときに、彼はCircumcision(サーカムシジョン)のために私から引き離され、連れていかれてしまいました。
サーカムシジョンとは「割礼」のこと。つまり、おちんちんの皮を切ることです!
ひ、ひぇぇぇええええ!痛い痛い痛い痛い(想像)。
アメリカでは男の赤ちゃんに対して割礼をするのが一般的なようです。
私も出産前から、息子に割礼を施すかどうかを主治医に聞かれており、夫は即答で「Yes」と言っていました。病院側も「しますよね?」というスタンスで聞いてきたことを覚えています。
日本の友人何人かに「もし聞かれたらどうする?」と質問したら、「痛いの可哀想だからやらないかも…」とみんな言ってました。わかります。
私も聞いた時は「えっ……」とためらってしまい、夫の「Yes」にびっくりしました。
息子が痛がる姿を想像してしまい泣く
割礼には、あらかじめ皮を切っておくことで、おちんちんを常に清潔に保つことができ、起こりうる病気を防げるというメリットがあるそうです。
本人のためにも大切だというのは頭ではわかります。わかるんですが、生後1日のわが子がおちんちんの皮を切られる姿を想像すると痛々しくて…。
処置のために別室へ連れて行かれたときは、さすがに泣いてしまいました。
しかし当の息子はというと、泣きもせずにケロッとして帰ってきたので拍子抜けしました。連れて行かれた時間も含めると合計15分くらいです。早いね。
施術された部位は真っ赤になってました。痛そう…。これをそのままにしてオムツを履かせてしまうと、施術した箇所とオムツがくっついて痛がる恐れがあるそうです(ひぃぃぃい)。
だから、赤みが引いて治るまではオムツ替えの度にワセリンを多すぎ?って思うくらいたっぷり塗るよう指導されました。
出産からわずか2日で退院!
そうこうしている内に退院の時が来ました。…………いや、早くない!?
12月24日の夜に産んで、2日後の昼に退院でした。光陰矢の如しオブザイヤー受賞。
私だけ意地悪されているわけではなく、アメリカ軍基地で出産した人はみな、2日で退院させられるのです。ひえ〜!
その時の私の状態はというと、まだ股を中心に全身が痛くて、立っても痛いし座っても痛いし横になっても痛い。悪露もドバドバ出ており、ゆっくりゆっくりとしか歩けず、歩くたびに股に鈍痛を感じていました。
慣れない母乳により、乳首は吸われる度に涙が出るくらいの激痛が走ります。膀胱はゆるゆるなのに、トイレに行くため立ち上がるのも歩くのもしんどい。
要するに、自分史上ぶっちぎりの第一位で満身創痍でした。あと100日入院させてくれえ。
米軍基地内では男性も育休が当たり前
じゃあ実際すぐ退院しても何もできないのかというと、そんなことはなく、実はなんとかやっていけました。
それもこれも夫のサポートのおかげ。アメリカ軍基地の制度として、赤ちゃんが産まれた男性は全員21日間の育休が与えられるからです。
おかげで母乳をあげること以外のお世話と家事はすべて夫にやってもらえて、私はゆっくり休めました。
また、退院してから2日後にすぐ検診があり、家で過ごして何か困ったことがないか、息子の健康状態に問題はないかきちんと確認してくれたのも、安心できてよかったです。
ちなみに夫は産まれてきた息子の想像以上の可愛さと、想像以上の私の満身創痍感を目の当たりにし、有給などを追加で使って約2ヶ月間の育休を取っていました。
日本ももっとアメリカ軍基地のように、男性が当たり前に、快く育休を取れるようになるといいなあと思います。
このように日本国内なのに日本ではない「アメリカ軍基地」という特殊な環境で妊娠出産し、日本との違いに戸惑いまくりでしたが、そのおかげか(??)心も体もたくましく鍛えられました。
これからも戸惑うことは多いと思うけれど、夫と息子と共に頑張っていきたいと思います!
でもほんと!エコーの回数は増やした方がいいと思うよ!アメリカ軍基地!笑
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