精神科医、水島広子さんによる、女子の人間関係をうまく渡り歩く方法を紹介する連載の第5回です。
今回は、毎回ランチに誘ってくるママ友について悩んでいるAさんのお話。
どのようにママ友と関わっていけばよいのか、ご紹介します。
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【第5回】
「社会的な仕事」としての女との関わり方
合わないママ友と仲良くしなければならない
同じ幼稚園に通わせるママ友から、頻繁にランチやお茶のお誘いがくる。たまになら、と思っていたけど、最近はほぼ毎日娘を送ったあとお茶することになり、疲れている。私が断ることで、子どもが仲間外れにされないかとか、そこまでいかなくても情報が回ってこなくなるのではないかと思い、断れない。
Aさん
● 相手を否定せず断る
● 断ったあとの誘いにはお礼を言う
時間を割く必要は本当にあるのか?
このあたりの判断は人それぞれだと思いますが、ほぼ毎日ママ友とお茶、というのは生活のバランスとしても何とも悪いものですね。
ただ、ママ友は母親という役割に伴う「社会的な仕事」ですから、一定期間のことと割り切ってつき合ってしまうという考えもあるでしょう。
ただ、その際には、本当にそれだけの時間を投入する価値のある仕事なのかを検証してからの方がよいと思います。
「情報が回ってこなくなるのでは」ということですが、実際にママ友とのお茶で、価値のある情報が得られているのでしょうか。
もしもそうなら、ある程度は「社会的な仕事」として割り切る価値があると言えるでしょう。
相手を否定せず断る
それにしても毎日は、と思うのであれば、何回かに一回断る日を作っていけばよいでしょう。その際も相手の「女」をよく意識することが必要です。
ここでもポイントは「大切な存在だと伝えてあげる」「否定しない」です。
例えば、「誘ってもらって本当に嬉しいけれども、今日は○○のためにどうしてもだめなの。次も誘ってね」という断り方であれば無難でしょう。
ちなみにこの「○○」についても配慮が必要です。毎日のようにお茶に誘ってくる人の生活を考えてみれば、時間がありあまっているはずで、あまり充実していない空虚なものだと思います。
ですから、断る理由である「〇〇」は、習い事やパーティなど人生を充実させる方向のものにしない方が安全です。「女」の「比べる心」を刺激してしまうからです。
「今日夫の母が来るから」とか「近所の当番で」など、義務的な色彩の強い、つまらなそうな理由にしておいた方が安全でしょう。
断ったあとの誘いにはお礼を言う
「女」は基本的に傷ついた心ですから、どれほど偉そうな態度を取っていてもその基本的には不安を抱えています。
一度断った次の回は、「誘ってくれてありがとう。この前は一緒にお茶できなくて本当に残念だったの」と
特に嬉しそうにお礼を言ってあげると、自分が嫌がられたわけではないということも伝わって安心するでしょう。
<つづく>
※この連載は『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)からの転載です。
次回予告
次回のお悩みは、「ママ友から仲間はずれになってしまった」というBさんのケース。
どのように関わっていけばよいのかご紹介します。
2021年9月25日(土)公開予定。
お楽しみに!
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水島広子
著者