産後太りが気になるものの、赤ちゃんを連れてジムにいくわけにもいかないし…というママ、多いのではないでしょうか?そんなときにおすすめなのが、赤ちゃんとコミュニケーションをとりながら産後の運動不足をサポートしてくれる「ベビーダンス」。
今回は、ベビーダンスを行っている教室に潜入し、実際にどんなことをしているのか取材してきました。
ベビーダンスとは?
出典: bb-dance.comベビーダンスは、2007年に日本ではじめて考案されたダンスで、抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこしながら行うエクササイズです。赤ちゃんの首がすわった生後3ヶ月頃から参加することができます。
本格的な英国式社交ダンスをベースにしたもので、サンバ、ワルツ、ブルースなど、さまざまな音楽とともに、上半身をキープしながら足もとでステップを踏む動きが特徴。ダンス未経験者も経験者も、無理なく楽しく参加できるのが魅力です。
さらに注目したいのが、社交ダンスを熟知している小児科医、産婦人科医、理学療法士、言語聴覚士、保育士、助産師など様々なスペシャリストが助言・監修したダンスであること。
ママや赤ちゃんにとって、以下のようなメリットがありますよ。
ママへのメリット
- 子供とのコミュニケーションが円滑に
- 抱っこがより楽しいものに
- 産後の運動不足解消に
- 育児に参加しやすくなる
- 子育て世代の仲間と知り合える
赤ちゃんへのメリット
- 親子のコミュニケーションが円滑に
- 心身共に健やかな成長を促す
- 泣き止んだり、寝付きが良くなる
- 月齢の近いお友達と知り合える
- 運動神経やリズム感のプラスにも
ベビーダンスってどんなことをするの?
今回は、ベビーダンス協会の認定講師である、寿々ともみ先生の教室に伺い、その様子を取材しました。
印象的だったのが、教室が始まる前のなごやかな雰囲気。この日に参加したのは、すでに何回か通っているママのほかに、初体験というママもいました。
「全員知り合いなのかな?」と思うほど、自然な空間。赤ちゃんもリラックスしています。続いて、ベビーダンスの具体的な内容をご紹介します。
ベビーダンス①ストレッチ
ママ向けの教室といっても、運動する前の準備はしっかり行います。まずは輪になって、ゆっくりとストレッチ。
ストレッチの最中も、赤ちゃんは自由。ママの側でストレッチをしている様子を見ていたり、子供同士で見つめあっていたり、楽しくなってママに乗っかってくる子もいました。
ベビーダンス②抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこ
ストレッチが終わると、赤ちゃんを抱っこするために抱っこ紐を装着します。
このとき、ベビーダンス教室で最も大切にしていることが、抱っこ紐を正しい位置に装着すること。赤ちゃんのお尻がママのおへそより上にくる位置で抱っこします。
そして、赤ちゃんの首を正しい位置でホールドするのが基本です。
寿々
先生
赤ちゃんの安全面を大切にしているので、ダンスの最中は必ずこの位置で装着していただいています。つける位置がわからなくても、講師が位置をチェックするので安心してくださいね。
正しくない位置で赤ちゃんを抱っこしたまま動くと、少しずつ体に負荷がかかります。適切な位置に装着すると赤ちゃんの体は安定し、しっかり密着することでママの体に余計な負荷がかかりにくくなります。
ベビーダンス③曲に合わせてステップ
準備が整ったら、さっそく曲をかけてステップの開始です。今回の曲はサンバ。
先生を先頭にジグザグに横に広がり、説明のとおりに足を動かします。
足の動きを先生が手足を使って解説しますが、難しいステップはありません。産後のママにぴったりのステップを、左右へと繰り返して行います。
教室に流れるテンポの良い曲に合わせ、初めての人がいるというのが嘘のように全員が揃ってステップを踏んでいました。
途中、急に全員のステップが合わなくなり、笑いながらやり直すなんていうシーンも。気を張らずに参加できる、楽しい空気感がありました。
心地良いリズムに寝てしまう赤ちゃん続出
サンバの中でも曲を変えて、様々なステップを踏んでいきます。
激しすぎず、優しすぎない振動が心地よいのか、さっきまで元気に動いていた赤ちゃんたちは次々とお昼寝タイムに。
いくつかのステップが終了すると、何度か水分補給のため休憩をします。ママたちは少し息切れをしていたり、汗をかいていたり…。かなり動いていたことがわかります。
ベビーダンス④童謡に合わせてダンス
最後は、誰もが聞いたことがある馴染みの童謡を歌いながら動き、歌い終わると個々に好きなキメポーズをとります。
何度か繰り返し、先生が抜けてママたちだけで行うことも。
この童謡のダンスが終わると、軽くストレッチをしてベビーダンス教室が終了します。
寿々
先生
私の受け持つクラスでは、童謡は毎回同じものではなく、色々な曲を歌いますよ。
ママの歌声が赤ちゃんに体や耳を通して響き、それが安心感につながるのもベビーダンスの魅力の1つです。
抱っこ紐で抱っこしていると、ママがダンスをしているときにリズムも体感できます。
ベビーダンスを体験したママの声
今回、ベビーダンスに参加したママに感想を伺ってみました。
まやママさん
友人の紹介で、初めて参加しました。リズムをとったりステップを踏んだりしていると気分が変わりますね。もっと早くからやりたかったです。子供も音楽が好きなので、楽しそうにしていました。抱っこ紐で抱っこしていると、動きやすくて良かったです。(初参加)
がっちゃんさん
もう何回もお世話になっています。
動いたあとはじんわり汗もかいて、体も軽くなります。はじめは筋肉痛にもなったんですが、今はもう全然。
もともと運動が好きだったので、かなりリフレッシュになっています。
子供は音楽や踊りが好きなので、ダンスをするのが見えて楽しそうです。家でもリズムをとると、よろこんでいますよ。(経験者)
Q.ベビーダンスはダイエットにも良い?
ベビーダンスは楽しんでステップを踏んでいる間に、かなり体を動かしています。
産後のダイエットにも良いのか、寿々先生に伺いました。
赤ちゃんの重さを感じながら動くので、動き続けると体に良い負荷がかかってきますよ。子供の成長とともに重さの分の筋力もついてきますね。
産後は骨盤がゆるむといいますが、普段動かさない部分を動かすというのは体にとっても良いことです。
ステップを踏むときは、できるだけ左右同じ回数にするようにしています。骨盤や股関節周りの筋肉を刺激し、左右の足を均等に動かすことは、骨盤や股関節周りの筋肉を刺激し、体のねじれ防止やゆるみのケアにつながる面もあります。
ベビーダンスに興味を持ったママへ
ベビーダンスは、赤ちゃんを連れていけるというだけではなく、赤ちゃんと一緒にコミュニケーションを図りながらエクササイズできるのが魅力です。
寿々先生いわく、ベビーダンスは最適なコミュニケーション方法だといいます。
抱っこで赤ちゃんはママのにおいを感じる、ママが歌うことで声がひびく、密着することで体温を感じる、ステップを踏むことでリズムを感じることができます。
赤ちゃんがおしゃべりをできない時期でも、ベビーダンスを通して愛情を伝えることができますよ。
乳幼児期は子供の五感を養う大切な時期なので、ぜひ全国のベビーダンス認定校にご参加くださいね。
夜泣きや夜間にも授乳したりと大変な時期ですが、そんな時期だからこそ、気分転換をしながらその一瞬の時期を大事にしていただけたら良いなと思います。
エクササイズしながら、赤ちゃんや周りのママと、コミュニケーションを楽しんでみてくださいね。
ベビーダンスを自宅でするときのコツ
出典: bb-dance.comベビーダンスは、こちらの曲を購入することで、自宅でも行うことができますよ。
実際に教室でも使っている曲が含まれているので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。
寿々
先生
自宅で行う場合は、姿勢に注意しましょう。
耳・肩・腰・足首を一直線にすること、正しい位置で抱っこ紐を装着すること、赤ちゃんの首をホールドすることを意識しましょう。
まずは、とりあえずリズムに合わせて動いてみるのがおすすめですよ。
教室に通うメリットは、小児科医監修のステップを学べるので、もう少し動けるのにあまり動いていなかったり、逆に動きすぎていたり…と、そういう加減がわかることです。
近くの教室で1度でも体験すると感覚がつかめますよ。
ベビーダンスを楽しく体験してみよう
産後のエクササイズにも、赤ちゃんとのコミュニケーションにもつながるベビーダンス。いかがでしたか?
興味を持ったママは、以下から教室を検索して、近くのベビーダンス教室に参加してみてくださいね。
取材協力:寿々 ともみ
一般社団法人日本ベビーダンス協会認定ベビーダンスインストラクター
ベーシック(サンバ)課程、スタンダード(ブルース&ワルツ)課程修了
体育大学卒業後プロダンサーとしての経歴を活かして、べビーダンスの素晴らしさを伝えていけたらなと思っています。
一般社団法人日本ベビーダンス協会
全国各地で教室を開催。ベビーダンスは、社交ダンス・乳幼児を熟知した小児専門医師でもあるスポーツドクターや、心理学者、理学療法士が監修し、産後女性や小さな赤ちゃんも安心して参加出来るプログラムとなっています。
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