赤ちゃんが成長してできることが増えると、ママやパパはとてもうれしいですよね。
ですが、赤ちゃんがずりばい・はいはいをマスターすると行動範囲が一気に広がるため、ママやパパが予想しない事故やケガが起きる危険性が高くなります。
そこで、赤ちゃんがずりばい・はいはいをできるようになったら、どのような点に注意するべきなのか、先輩ママの体験談を交えてご説明します。
ずりばい・はいはいは、いつ頃始まる?
子育てアプリ「ninaru baby」で実施したアンケート(※)の回答をみると、赤ちゃんがずりばい・はいはいができるようになる時期は、生後5〜8ヶ月に集中していることがわかりました。
ずりばい・はいはいができるようになると、赤ちゃんは気になったものに自分から近づいて行きます。
さらに、生後7〜8ヶ月頃には指先の動きが発達して、小さなものをつまめるようになります。
そのため、家の中で思わぬ事故が起こりやすくなり、実際に、ヒヤッとした経験をしているママは約9割にものぼることがわかりました。
赤ちゃんがずりばい・はいはいができるようになるとどのような危険が生じるのか、次の章から具体的にご説明します。
ずりばい・はいはいで転落・衝突が増加!
1位 転落
2位 衝突
3位 感電
4位 やけど
5位 その他(ペットに噛まれる、など)
ずりばい・はいはいができるようになった多くの赤ちゃんが、転落や家具などへの衝突を経験していることがわかりました。
ここからは、先輩ママの体験談とともに、危険な箇所とその対策方法をご紹介します。
ずりばい・はいはいでヒヤッ1位:転落
先輩ママたちがヒヤッとした経験で最も多かったのが「転落」。
ベッドやソファ、階段、玄関のたたきなど、家の中には段差がたくさんあります。
赤ちゃんはまだ危険を認識できないため、大人なら足を止められる段差も、そのまま進んで転落してしまうことがあります。
はいはいができるようになった生後8ヶ月のとき、ちょっと目を離した隙に玄関のたたきに転落したことがあります。
はいはいができるようになると、一瞬でも目が離せません。(ゆうまママ)
ベビーゲート・ベビーサークルで転落対策を
ずりばい・はいはいが始まった赤ちゃんの転落対策で、もっとも確実なのは段差に近づかせないこと。
階段や玄関につながる廊下にベビーゲートをつけたり、ベビーサークルを使って赤ちゃんが安心して遊べるスペースを確保したりするのもおすすめ。近づいてほしくない場所をサークルで囲うのも良いですね。
●ベビーゲイト(日本育児)
ママがトイレに行くなど、どうしても目を離さなくてはいけないときは、バウンサーに乗せておくのも1つの方法ですよ。
また、万が一転落しても大事に至らないように、玄関のたたきにお風呂マットやジョイントマットを敷いているママもいました。
ずりばい・はいはいでヒヤッ2位:衝突
「転落」に次いで多かったのが「衝突」です。
ずりばい・はいはいによって自由に移動できるようになった赤ちゃんは、興味のあるものに突進することも。
赤ちゃんは視界が狭かったり、距離感が適切に測れなかったりして、家具などの角に衝突してしまうこともあります。
実家に帰省していたときのこと。いつもと違う様子にテンションが上がったのか、娘が興奮した様子ではいはい!
その勢いのまま、テレビ台の角に頭をぶつけてしまいました。(りっぺママ)
家具の角には保護カバーを!
赤ちゃんがずりばい・はいはいでぶつかりそうな家具の角には、保護カバーをつけましょう。赤ちゃんがぶつかったときに、ケガを防いでくれます。
赤ちゃんがはいはい・ずりばいをしたときの高さになって、室内をチェックしてみるといいですね。
●コーナークッション
ずりばい・はいはいでヒヤッ3位:感電
赤ちゃんがずりばい・はいはいができるようになると、壁のコンセントが赤ちゃんの目に入りやすくなります。
前述のとおり、ずりばい・はいはいをマスターする頃の赤ちゃんは指先が器用になります。そのため、コンセントに手を伸ばしてしまうことも少なくありません。
私がトイレに行っている間にはいはいでテーブルの下に入り、こたつのコードを舐めていてたことがありました。(おいもママ)
コンセントカバーで感電対策を
ずりばい・はいはい期の赤ちゃんの感電防止のためには、コンセントの穴やプラグに触れないようにすることが大切です。
赤ちゃんがコンセントの穴にヘアピンなどの金属片を差し込み、感電したという事故もあります。使用していないコンセントには専用のカバーやキャップを取り付け、触れないようにしましょう。
●コンセントカバー
ずりばい・はいはいでヒヤッ4位:やけど
「やけど=冬の事故」と思いがちですが、実は一年を通じて発生しています。その事故の代表例が、炊飯器の湯気やヘアアイロンです。
赤ちゃんは「熱いものに触れると火傷をする」ということを認識していないため、熱いものにも手を伸ばしてしまいます。
寒い時期は、床置きタイプの暖房器具に赤ちゃんが触れないようにすることも大切です。
使い終わって冷ましておいたヘアアイロンのコードを掴んで引っ張り落とし、子供が触ってしまったことがあります。
触れない位置に置いていましたが、コードが垂れ下がっていたことまでは気が回りませんでした。(匿名ママ)
熱いものに近づかせない工夫を!
ずりばい・はいはいをする赤ちゃんのやけどを防ぐには、熱いものや暖房器具に近づけないようにすることが確実です。
炊飯器を低いところに置いている家庭は、キッチンの入り口にベビーゲートを設置するなどしましょう。
また、冬場に電気カーペットを使用している家庭も多いのではないでしょうか?赤ちゃんの皮膚は薄いため、電気カーペットの上でねんねをしたり、長時間過ごしたりすると低温やけどをする危険性があります。
電気カーペットを使用する際は、温度設定と使用時間に気をつけるようにしましょう。
【番外編】ずりばい・はいはいは
誤飲にも注意が必要!
前述のとおり、ずりばい・はいはいが始まる頃には指先の動きが発達し、赤ちゃんは小さなものをつまめるようになります。
そのため、転落や衝突以外に、誤飲の危険性も高くなります。誤飲したものによっては、中毒など深刻な症状をもたらすもこともあります。
そこで、先輩ママの体験談を基に、誤飲しやすいものと対策のコツをご紹介します。
タバコ
ローテーブルの上など、赤ちゃんの手の届くところにタバコや吸い殻を置いておき、赤ちゃんが口の中に入れてしまったという事故は珍しくありません。
タバコの葉は飲み込みにくいので、大量に飲み込むことはほとんどないそうです(※1)。
危険なのは、ジュースなどの空き缶を灰皿代わりに使用し、赤ちゃんがその空き缶を口にしてしまうというケース。
空き缶の中に残った水分にニコチンが溶け出しています。この水分を誤飲してしまうと、胃洗浄が必要になることもあります。
タバコは赤ちゃんの手の届かない場所で保管し、吸い終わったらすみやかに処分するようにしましょう。
床に落ちていたタバコの箱を持っていたときは思わず奪い取り、すぐに口の中を確認しました。(ゆきえママ)
ボタン電池
電卓や小型ゲームなど、ボタン電池を使用した電気製品が家庭には数多くあります。
ネジが外れてボタン電池が床に落ちていたり、廃棄予定のボタン電池が赤ちゃんの手の届くところに置いてあったりして、赤ちゃんがボタン電池を飲み込んでしまうことも。
電池が体内に留まって電流が流れると、周囲の組織を傷つけてしまうことがあり、とても危険です。
パパと上の子がおもちゃの電池交換をしているときに、下の子がずりばいで近づいてきました。そのまま電池に手を伸ばしたことに気づき、すぐに電池を取り上げました。(つむつむママ)
タバコ・電池は赤ちゃんの届かない所で保管
タバコや電池など、赤ちゃんの口に入るサイズの小物類は赤ちゃんの手が届かない所で保管するようにしましょう。
上の子が取り出して床に置いてしまうこともあるので、大人しか手の届かない高さで保管するのがおすすめです。
もし、赤ちゃんがタバコやボタン電池を誤飲してしまったら、大至急受診してください。
ずりばい・はいはい期の赤ちゃんが
安心して過ごせる環境作りを
赤ちゃんがずりばい・はいはいができるようになるのは喜ばしいことですが、一方で、家の中の思わぬ場所で事故やケガが起こりやすくなります。
先輩ママの体験談を参考に、赤ちゃんがずりばい・はいはいをマスターする前から家の中に危険がないかチェックし、必要があれば対策をするようにしましょう。
タバコや電池ほどの危険性はないものの、ほこり・髪の毛もずりばい・はいはい期の赤ちゃんがよく誤飲しやすいもののひとつです。部屋の整理整頓に加え、掃除にも気を配ってくださいね。
※アンケート概要
実施期間:2018年11月19日~11月29日
調査対象:2歳までの子供がいるママ
有効回答数:240件
収集方法:Webアンケート