なんだかイライラする、肌が荒れる、疲労感が抜けない…病院に行くほどではないけどなんだか調子が悪い「なんとなく不調」を抱えていませんか?
この連載では、その「なんとなく不調」を食事を通して改善する方法を、KADOKAWAから発売中の書籍『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』からご紹介します。
↓前回のお話はこちら
#2 「肝」が弱ると
ストレスに弱い体質になる!
イラスト:Eriy
ストレスの影響を受けやすい人を、漢方では「肝」が弱っていると考えます。
そして「肝」にダメージを与える行動を「九行」と呼び、せっかちに動き回る状態を表します。常に頭が働き、ぼーっとすることを忘れています。
心も体も余裕を持ってゆったりと過ごし、アロマオイルなどで嗅覚に働きかけ、神経を癒してあげることが大切です。
酸味のある食べ物や、柑橘系など香り高いものは、「気」の巡りを改善するので、ストレス解消に役立ちます。
ストレスに弱い体質におすすめの「食薬」は
香りを楽しむ食薬
ストレスに弱い体質におすすめの「食薬」は、アブラナ科の野菜や柑橘類など、食材が持つ香りを生かした料理です。
自分が心地よく感じる香りで嗅覚を刺激すると、滞った感情が解放され、「肝」の働きが整います。
周りの様子や視線、あるいは過去や未来のことを気にするよりも、今の自分を大切にしましょう!
症状別!おすすめ食材
イライラ・気分の落ち込み
・ローズマリー
・鶏肉
気の巡りを改善するローズマリーの香りをかぎながら、肝の働きを支える鶏肉の下ごしらえをしてみてはいかがでしょうか。
イライラしたり、落ち込んだりしているときには、「肝」の働きが弱っています。そして、「どうしてうまく行かないの!」と怒っているときには、「気」を巡らせる香りに頼ってみましょう。
おすすめレシピ:
ローズマリーと手羽先のグリル
手羽先に、少々の塩と多めコショウ、少々のローズマリーをまぶし、30分程度おきます。手羽先の両面を焼いたら出来上がり。
生理周期が安定しない
・マスタード
・サーモン
生理が規則的に来ているかどうかは、ホルモンバランスを含めて、心身が正常に働いているかどうかのバロメーターにもなりますから、たかが生理周期のズレと侮ってはいけません。
生理不順になってしまったときには、ちょっと刺激的なスパイスの香りで、神経過敏な状態をリセットしてみてはいかがでしょうか。
おすすめレシピ:
スモークサーモンの粒マスタードのマリネ
スモークサーモンに、スライスしたタマネギやパプリカなど好きな野菜を混ぜ、オリーブオイル、酢、すりつぶした粒マスタードであえるだけ。
おりもののにおいが気になる
・クローブ
・カルダモン
ストレスが多いときには、おりものに変化が起こることがあります。
「気」の流れをきちんと整えて、抗菌作用のある食材を意識してとり入れましょう。
おすすめレシピ:
クローブとカルダモンのスパイスティ
4杯分くらいの紅茶に、クローブとカルダモンをパウダーなら小さじ1杯ずつ、ホールなら1〜2個ずつ入れて、一煮立ちさせるだけ。
食薬で「なんとなく不調」から抜け出そう!
次回のテーマは「心」。血行不良の人が陥りがちな不調やおすすめの食材をご紹介しますね。
また書籍には、今回ご紹介した以外にもさまざまな症状に合わせた食薬が紹介されています。たとえば…
● 緊張しやすい
● 疲れ目・ドライアイ
● 首・肩・背中が張りやすい
など!食材の効能についてもさらに詳しく書かれています。
女性特有の不調を解決する内容が満載です。ぜひチェックしてみてくださいね。
女性の「なんとなく不調」に効く 食薬事典
「病院に行くほどではない……でも気になる!」そうした女性の“なんとなく不調”は、この本でスッキリ解決!
不調や基礎体温から悩みを検索して、自分にあった「いま食べるべき食薬」がわかる1冊です。
女性に多く見られる「5つの体質」から導く55の不調解消メソッドを大公開!
書籍筆者:大久保 愛
おおくぼ あい
薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで薬膳を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。
https://www.horipro.co.jp/okuboai/