なんだかイライラする、肌が荒れる、疲労感が抜けない…病院に行くほどではないけどなんだか調子が悪い「なんとなく不調」を抱えていませんか?
この連載では、その「なんとなく不調」を食事を通して改善する方法を、KADOKAWAから発売中の書籍『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』からご紹介します。
↓前回のお話はこちら
#3 「心」が弱ると
血行不良の体質になる!

イラスト:Eriy
同じ姿勢でいることが多かったり、貧血気味だったりして血流が悪い状態を、漢方では「心」が弱っていると考えます。そして、「心」にダメージを与える行動を「久視」と呼び、目を酷使することを表します。
スマホ画面だけでなく、身の回りにも目を向けてみましょう。テーブルにお花を生けたり、メイク道具をワクワクする配色で揃えたりするだけでも、「心」を整える習慣です。
食事でも、食材や食器の色彩を楽しんでみましょう。
ストレスに弱い体質におすすめの「食薬」は
色彩を楽しむ食薬

血行不良の体質におすすめの「食薬」は、カラフルな夏野菜や青魚で食材の色や美しさを追求した料理です。
知覚する情報の8割以上を「視覚」が占めています。そのため、キレイと感じる食卓を作る習慣が「心」に響きます。
症状別!おすすめ食材
集中力が続かない


・アジ
・大葉
寒色系の色は、集中力を高めるといわれています。そこで、寒色系の青魚で「血」を補いましょう。
また、「血」の巡りを改善する食材をメインに、野菜などを彩り豊かに盛りつけるといいですね。
おすすめレシピ:
アジのムニエル 大葉とプチトマト添え
アジの切り身に下味をつけて両面を焼き、大葉とプチトマトで飾るだけで出来上がり。
ほてりが気になる


・ローズ
・ミント
体のほてりは、体感だけでなく、見た目にも影響して、恥ずかしさを感じることもありますよね。
こうした状態は、漢方では「気」が上がったり、「血」の巡りが悪くなったりすることで生じるとされています。
そこで、「血」の巡りを改善するピンク色でキュートな花びらに癒やされてみてはいかがでしょうか。
おすすめレシピ:
ローズミントティー
ローズとミントをお茶にして飲むだけです。ルイボスティーを足しても、おいしくいただけます。
唇の色が悪い


・アボカド
・ニンジン
唇は皮膚が非常に薄いので、血行の悪さがすぐにわかります。美容的な問題だけでなく、健康的に巡りが悪いという事実が、唇を通して表現されているのです。
血行が悪い「瘀血」を早く改善しましょう。
リップクリームばかりに注目せず、パステルグリーンの食材にも注目してみてください。
おすすめレシピ:
アボカドとニンジンのマリネ
千切りにしたニンジンをオリーブオイルでサッと炒めます。アボカドは一口大にカット。材料を合わせ、オリーブオイル、酢、塩・コショウをなじませたら出来上がり。
食薬で「なんとなく不調」から抜け出そう!
次回のテーマは「脾」。冷えやすい人が陥りがちな不調やおすすめの食材をご紹介しますね。
また書籍には、今回ご紹介した以外にもさまざまな症状に合わせた食薬が紹介されています。たとえば…
● 疲れやすい
● 落ち着かない
● 不安感がある
など!食材の効能についてもさらに詳しく書かれています。
女性特有の不調を解決する内容が満載です。ぜひチェックしてみてくださいね。
女性の「なんとなく不調」に効く 食薬事典
「病院に行くほどではない……でも気になる!」そうした女性の“なんとなく不調”は、この本でスッキリ解決!
不調や基礎体温から悩みを検索して、自分にあった「いま食べるべき食薬」がわかる1冊です。
女性に多く見られる「5つの体質」から導く55の不調解消メソッドを大公開!

書籍筆者:大久保 愛
おおくぼ あい
薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで薬膳を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。
https://www.horipro.co.jp/okuboai/