産後、職場復帰を目指すママに立ちはだかる「保活」の壁。
そこで、現役銀行員FPで女の子のママ、むーさんによる「保育園に入れる確率を上げて、しかも手取りを増やす」方法を前後編に分けてご紹介します。
この後編では、iDeCo(イデコ)の始め方や、iDeCoでの節税によってどれくらい手取り額が増やせるのかをご紹介します。ぜひ前編と合わせて読んでみてくださいね。
前編はこちら
貯金が経費として認められる!?
なんでこんな制度ができたの?
個人型確定拠出年金iDeCoは、れっきとした「国の制度」です。
税金を徴収する立場の国が、なんで節税できるような制度を認めているかって?
思い出してください。
ちょっと前、「老後2000万円問題」が話題になりましたよね。
あれって「2000万円貯めてないと、年金の収入だけじゃ足りへんで」ということなんです。年金の収入ー老後の平均支出=ー5万4000円。つまり、老後は毎月5万4000円ずつ赤字だよってことなんです。
退職するのが60~65歳だとしたら、平均余命から考えると、老後って30年ぐらいあるよね。
で、毎月5万4000円不足×12ヶ月×30年=約2000万円不足ということなんですよ。
だ・か・ら。
自分の老後のお金は、自分で何とかしてね。国に頼らないでね。お金を貯めておいてね。老後のためにお金を貯めた人には、その分税金を安くしましょう。そのための仕組みだけ国が用意しておくよ。その仕組みがiDeCoだよ!
ってことなんです。
そのため、iDeCoの公式サイトには「老後のために」って書いてあるけど、ぶっちゃけ「保活のために」「節税のために」するのでも、問題はなし!
ただし、60歳未満でも企業型確定拠出年金に入っている&マッチング拠出をしている会社員は、加入できません。上場企業の4分の1ぐらいがマッチング拠出しているので、申し込む前に確認してみてくださいね。
iDeCoの具体的な手続きはどうやるの?
iDeCoは国の制度ですが、申込みは金融機関で行います。iDeCoをどこで申し込むか、比較する時のポイントは3つ。
● 手数料
● 商品内容
● サポート
iDeCoについての知識があり、定期預金にしたい
→手数料が安いところ
運用経験豊富で、定期預金じゃなくて運用したい
→商品内容が魅力的なところ
投資初心者だけど、運用もしてみたい
→サポートが充実しているところ
という選び方がいいでしょう。
ネット証券会社や店舗型証券会社、銀行など、たくさんの金融機関がiDeCoを扱っているので、ぜひ自分の好みに合わせて選んでみてくださいね。
結局、iDeCoでいくら手取りが増える?
iDeCoの上限額は人によって違うのですが、例えば、会社員だと年間最大27万6000円、自営業だと年間最大81万6000円も経費扱いできるのです!
会社員で年間27万6000円所得が減ると、住民税は2万7000円ぐらい減らせます。自営業で年間81万6000円所得が減ると、住民税は8万円ぐらい減らせるんです。
同じ点数・ポイントなら、「住民税が安い」世帯の方が優先的に保育園に入れる(詳細は自治体によって異なります)ので、保活に有利!
また、所得が減るということは、所得税も減額されるので、住民税と合わせて会社員なら4万円~11万円ぐらい、自営業なら12万円~48万円ぐらい、納める税金を減らすことができるんです!
税金を減らせるってことは、その分手取りが増えるということ!
何度も言いますがこれ、年収を変えずに、だよ!!年収を変えずに、手取りを増やせるんですよ!保活にも有利で、かつ手取りも増える。これを使わない手はないですよ!!
運用に苦手意識がある人も、投資初心者も、投資経験豊富な人も、iDeCoはすっごくオススメです!!
あ、私はやってるかって?
私が勤めている銀行にはマッチング拠出制度があるので、イデコに加入できません(涙)
記事提供:経済と育児が分かるようになるnote
経済と育児が分かるようになるnote
作者
ポッケ編集部PICKUP育児エッセイ
作者