前回は、家庭内での家事分担や各家庭でのコミュニケーションの工夫について、ぶっちゃけた内容が展開されました。
後編の今回は、「理想の育児・家事分担のかたち」がテーマ。
ぜひ前回の内容とあわせて読んで、参考にしてみてくださいね。
家事分担の本音トーク参加者
Nパパ(36歳男性:人材系コンサル)
5歳・2歳・0歳の3人の男の子をもつパパ。ママは産休中。
Aパパ(34歳男性:ITエンジニア)
6歳と0歳の2人の女の子を持つパパ。ママは育休中。
Cママ(35歳女性:総務系事務)
11歳の女の子と9歳の男の子を持つママ。仕事は週3〜4日のパートタイム勤務。パパは自営業。
Sママ(36歳女性:編集職)
3歳の男の子のママ。10歳以上年上の調理師のパパは、土日ほとんどが仕事。
家事分担でママを喜ばせる、パパの「スキマ手伝い」
Nパパ
パパが分担してくれたらうれしい家事ってありますか?
食後の洗い物を分担してほしいかなぁ。結婚生活も長くなると、毎日の料理に「おいしい」も言わなくなるじゃないですか。頭をひねって献立を考えて、料理して、感謝もされず、洗い物をする。つらいです…。
Cママ
やっぱり洗い物ですよね。ご飯食べて、その後またキッチンに戻るのかと思うと…。
Sママ
Aパパ
僕は週末は料理か洗い物のどちらかを分担することがあるので、すごくその気持ちわかります。
時間かけて料理を作って、20分かそれくらいで食べ終わって、またキッチンか…と思うと、料理がつらくなっちゃいそうです。
達成感を感じないですよね、食後の洗い物って。何も残らない感じ…。
Cママ
Nパパ
そうなんですか。僕は家事のなかで皿洗いが一番好きなんですよ。洗えば洗うほど、シンクのなかの汚れたお皿が少なくなっていくので。
そういう感じで皿洗いに取り組んでもらえるとすごく助かる!
Sママ
Nパパ
家事や育児を分担することって、なんだか男性のなかですごく重いものになっている気がするんですよね。
例えば、「半日子供を連れ出す!」って意気込んでやらなくても、1時間外遊びをするだけでも、ママはすごく喜んでくれている感じがします。
そうなんですよね。大きいことを分担してもらうよりも、ちょっとしたスキマを埋めるようなことが結構うれしいんですよ!
でもそれに気づくのって難しいみたいで。結局、私から言っちゃったりするんですよね。
Sママ
パパに家事分担をお願いするときって、ざっくりとお願いした方がうまくいきません?
Cママ
そうそう。うちも家事分担をお願いするとき、細かいところまで詰めないようにしたら、うまくいくようになった気がします。
「任せた」というか、「この家事は俺のだぞ」って責任感が湧くみたいで、細かいところまで気づいてくれるようになった気がします。
Sママ
家事分担に答えはない。時代ではなく、家庭によって「最適」は変わる
Aパパ
夫婦での家事分担・育児分担で「ちょうどいい」ってあると思いますか?
うちの場合、今の10:0の割合のままでも不満はないです。パパがそもそも家事があまり得意ではないのもあって、家事を分担して無理して手伝ってもらうよりは、仕事を頑張ってほしいな、という気持ちですね。
Cママ
Nパパ
「家事の中での分担」っていうよりは、「生活の中での分担」という感じですね。
そうですね。彼は仕事ができる人なんで、仕事担当がパパ、家事担当が私という分担ですね。
Cママ
Aパパ
僕も夫婦間で合意が得られていれば、パパがまったく家事をしない家庭もアリだと思います。
今の時代だから男も家事を分担しなくてはいけない、みたいなのは違うと思っていて。家庭ごとに事情は違うので、必ずしも当てはまらないはず。
確かにそうですね。
Sママ
Aパパ
僕の家庭も今は奥さんが育休中なので、共働きになったらまた変わるかもしれません。その都度、適した形を取れるような関係性を築いていけたらいいのかな、と思いますね。
Nパパ
夫婦でそういう話はしたことあるんですか?
Aパパ
以前、奥さんと最近の夫婦関係においての「良かったこと」「悪かったこと」を書き出し、最終的に一つの改善点を見出すという取り組みをしてみたんです。30分くらいかけて。
Nパパ
仕事みたいですね(笑)。
Aパパ
いざやってみたら僕の「悪かったこと」を書き出す奥さんの手が止まらなくって(笑)。
最終的には僕のよくない習慣を改める、という結論になりました。でも、やってみて良かったかどうかは微妙ですね。
え、「微妙」というと?
Sママ
Aパパ
なんだか、もっと色々言いたそうだったんですよね。30分っていう区切りがよくなかったのかな。
じゃあ、複数回やってもいいかもしれませんね。
Cママ
Aパパ
そうですね。やってみて思ったのが、僕が予想している「こうしてほしいんだろうな」は奥さんの本音とだいぶ違う、ということでした。
それはあるかも。
Cママ
Aパパ
夫婦間で噛み合っていなかったことは、すり合わせができていなかったからだと思うんです。本人の言葉で聞くっていうのは大事だなと思いましたね。
Nパパ
確かに。でも腹を割って話すのって結構勇気いりますよね。
Aパパ
はい。揉めたくないから億劫になっちゃいますよね。平日は仕事に影響が出るから揉めたくないし、土日も重い話は面倒。となると、タイミングがないんです。
でも、痛みを伴うことがあったとしても、無理にでも話す機会を作ったほうが早く解決できそうだなぁとは思いました。
これからの人生も長いですからね。早めにお互いの価値観を知って、モヤモヤを取り除いた方が残りの人生、きっと楽しいはずですよね!
Cママ
「イクメン」という言葉が一般的になり、男性でも育児休暇を取得する人は増えてきています。しかし一方で、パパに家事や育児を分担させるとうまくいかない、という家庭があるのも事実。
「男性も育児・家事を分担するべき」という世の中の流れはありますが、苦手なことをやり続けることは、夫婦生活どころか、生活全体に悪い影響が出る可能性も…。
まずは夫婦で話し合い、お互いの価値観や向き・不向きを理解することが、その後のよりよい家庭を築く土台になるのかもしれませんね。
今回の先輩ママ・パパのリアルな意見を参考に、ぜひ夫婦でいいコミュニケーションをとってみてくださいね。
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