「〇〇なんて女性らしくない」「男性はこうあるべき」などと言われた経験のある方は多いのではないでしょうか。
しかし、性別に関わらず、その人はその人であることに変わりはありません。
今回は、koalaさんが自らの経験を通して「どうあっても私は私で、女性である」ということに気づいた時のお話です。
女を捨ててる…?そんなこと、ありえない
授乳中にはっとした。
「私、女捨ててるじゃん……」
ベッドに脚を肩幅くらいに広げて座り、その上にクッションと赤ちゃんを乗せて、ぺろっとTシャツを片方めくりあげた、授乳スタイル。
薄暗い部屋の中で、疲れのあまりぼけっと口を半開きにして、寝ぐせでぼさぼさの髪に、ケアする暇もないお肌。
「客観的に見ると、女捨ててるよね」
と思って、またぼうっとした思考に戻って数分。
「え、授乳って、すごく女な時間のはずじゃない?」
また、はっとした。ミルクは男性でもあげられるけど、自分のおっぱいをあげるのって、女性しかできない。
今、私はものすごく女だ!
きれいにしていないから、おしとやかにしていないから、「女を捨てている」と思ってしまう。
でもそれは「女とはこうあるべき」を勝手に採用してしまっているからだった。
別に、肌が荒れていようが、外見に無頓着だろうが、脚を広げて座っていようが、私は女だ。
考えてみれば、生まれてからずっと女だった。
「女を捨てたことなんて、一度もない」
どうあっても、私は私だ。
そう気が付いて、なんだかお腹の底からどっしりとした安心感が湧いて来るのを感じた。
記事提供:koala
ポッケ編集部PICKUP育児エッセイ
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