この連載は、新人外科女医のミューさんが、出産・育児に感じた様々なことを書きつづった日記。
第五回は、ぬくもりのはなし。大切な人に触れることの幸せを感じたミューさん。同時に、ぬくもりを感じることができなかった子供たちの寂しさを想像し、涙したようです。
伸ばした手の先に、ぬくもりがありますように
睡眠不足な夜がずーっと続いていて、あー…しんどい。って思うことも多いです。
そんなとき、肌寒い時期になって布団をかぶって触れた子供の手足がものすごくあたたかいことに気づきました。
カイロかと思うくらいあつーくて、その暖かさだけで気持ちがほんわかして泣きそうになりました。
夫は毎日この暖かさを知らずに寝ているんだなと思うと、こうして1人で寝不足を重ねている毎日も尊いもののように感じられて、夜が少し好きになりました。
(我が家では働く夫のため、寝室別で子供と私が一緒に寝ています。)
その日から私は毎日子供の手足にどこか触れて、幸せーと思いながら寝ています。
寝付きによくぐずる子供も、私がどこか触れていることで少しだけ眠りが良くなった気がします。触れることって大切なんだなと実感したエピソードでした。
そのときもうひとつ、ニュースで見た虐待された子供たちのことも頭をよぎりました。
手を伸ばして抱き上げてもらう大切さ、眠りにつくときにそばにある温もりがどれだけ温かいかを実感したとき、きっとあの子たちにはこれがないっていうことなのかなと想像しました。
それがどれだけ寂しいことか。
想像してまた少し泣きました。
どんな環境にいる子供も、どうにか、両親でなくても、温もりを伝えてくれる人がそばにいてくれますように。そう願わずにはいられない夜でした。
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