女性は妊娠・出産を自分の体で経験しますが、男性が経験することはありません。
妊娠・出産への関わり方に大きな違いがある中で、どのようにして女性はママに、男性はパパになっていくのでしょうか。
今回は、koalaさんが出産を通して感じた「女性と男性がママ・パパになるまでの道のりの違い」のお話をご紹介します。
オートで進むことと、ギヤを入れること
よくツイッターなんかで
「母親も自動でなったわけではない!育児を勉強して努力してるからできているだけ!だから父親も努力して!」
というような意見を見る。
確かにそうだし、すごく気持ちは分かるのだけど、少し違和感があった。
私は妊娠・出産を通して、こんなに自動的に人がつくられていくのってすごいと思った。
全部ぜんぶ、自動だった。
つわりで味覚が変わること、お腹が大きくなっていくこと、だんだん赤ちゃんが下がってくること。
そして破水、陣痛。
陣痛も波があって、休む時間がちゃんとある。その次にまた痛みとともにいきむ時間。勝手にそうなる。
女は、オートマチックに母親となる。
もちろん育児は本能だけでは無理で、母親学級や産院、実母、ネットなどを通して、学んで試行錯誤して身につける。
そこは自動ではない。
だけど、その「試行錯誤をしなくては」「自分が母親として育てなければ」という気持ちは
「自分のお腹で育って、自分から産まれた子だから」という、オートマの中で大きくなっていった気がする。
一方で男性は、お腹が大きくなる妻が隣にいたり、産まれた赤ちゃんを実際に見たりして、「父親」の自分に切り替える必要があるように思える。
そう、マニュアル。父親としてのギヤを入れる。
そして試行錯誤の必要があることを自覚して、学んで育児をやっていく。
「女と同じ努力を!」といっても、オートマとマニュアルじゃ運転方法がそもそも違うのではないかな。
その自覚(ギヤ)を入れられないのは、二人で子育てする場合、母親側はとても困るけど。
ギヤの入れ方も知らないし、それどころではないから、自分でやってくれ、ということは言いたいかも。
女はオートマ、男はマニュアル。
どっちがより大変かとか、優れているとかではなくて、方法が違うだけ。
私が出産を通して思ったこと。
記事提供:koala
ポッケ編集部PICKUP育児エッセイ
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