今さらすぎて人には聞けない「家事」のあれこれ…
掃除や洗濯って、どうやるのが正しいの?そんな疑問にお答えするコミックエッセイ「結婚一年生」をご紹介します。
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【第6回】洗濯物を干す
脱水が終わったら、すぐに千すのが一番のポイント。濡れたまま放置しておくとシワがつき、染料がにじんで他の衣類に移る可能性もあります。
絵表示をチェックして、適した干し方で。
①大きなシワをのばす
軽くふりさばきます。
②細かいシワをのばす
一度たたんで、手のひらでパンパンと叩いたあと、えりや袖口、ポケット部分などを引っ張り伸ばす。
③絵表示に沿った干し方をする
脱水時間を短く設定すれば、シワをかなり防ぐことができます。
アイテム別基本の干し方
ニットやカットソーなど
伸びやすい素材の衣類は、ふりさばかずに軽く叩いてから平干しをします。専用の平干し台がない場合は、ピンチハンガーの上を利用しても。
Yシャツ、Tシャツなど
ハンガーでつり干し。厚みのあるハンガーを使えば、乾く時間が短くなります。
また、ハンガーにかけるときは、裾から入れて首部分を伸ばさないように。
パンツ・スカートなど
衣類を裏返し、筒状にピンチで留めて干します。早く乾き、色あせを防ぐこともできます。
部屋干しするときは
乾くのに時間がかかるため雑菌が繁殖し、臭いがしやすくなります。乾燥時間を短くするために次のことに気をつけて。
● 脱水が終わり次第、すぐに干す
● 洗濯物同士の間隔をあける
● できるだけ風通しのいい場所に干す
※扇風機や除湿機、エアコンのドライ機能などを使っ早く乾かすのも手です。また、少し湿っている程度であれば、アイロンをかけ乾かしても
特殊アイテム別洗濯方法:洋服
季節の衣類や小物、ベッドシーツなどはひと工夫して洗濯機で洗うか、丁寧に手洗いをする必要があります。自宅で洗えるかを絵表示で確認して。
デニム製品
① ポタンやファスナーを閉じ、色落ちしないよう裏返す
② 汚れが気になる部分が表になるようにしてたたみ、洗濯ネットに入れる
③ 色落ちしやすいので単独洗い
④ 裏返したまま筒状にして陰干しする
スウェード製品
スウェードに水の使用は禁止。着たら専用のスウェードブラシか、固いナイロンブラシでブラッシングしておきましょう。
革製品・フェイクレザー
洗えないものが多いので、袖を通したらやわらかい布で全体を軽く拭くようにする。
汚れが目立ってきたら、次の方法でお手入れをする。
① 中性洗剤を手洗い用の濃度に薄め、やわらかい布を含ませ固く絞る
② 全体を拭く。えりや袖口は念入りに
③ 水で固く絞った布で丁寧に洗剤を拭き取る
④ やわらかい布でから拭きして水気を拭き取り、陰干しする
※表面が加工されていない革製品は、やわらかい布でから拭きのみ
※フェイクレザー製品は、水洗いできるものもあるので絵表示を確認
ダウンジャケット
① ひどい汚れがある場合は、水を少し含ませたスポンジに中性洗剤の原液をつけて軽くたたいておく
② 洗濯機に水をはり、中性洗剤を溶かして洗濯液を作る
③ ダウンジャケットをつけ、手で押し洗いをする。汚れのひどい部分はスポンジでたたく
④ そのまま洗濯機で30秒脱水し、水をかえて2回すすぐ
⑤ 洗濯機にもう一度水をはり、柔軟剤を入れ3分間置いたあと30秒脱水
⑥ 陰干し&平干しが基本 。羽毛は固まっていてもそのまま干す
⑦ ある程度乾いたら羽毛を手でほぐし、ハンガーにかける
⑧ 乾いたらジャケットを両手ではさんでたたき、羽毛を均一にする
⑨ さらに2〜3日室内干しをして、羽毛を完全に乾かす
⑩ あれば屋外で防水スプレーをする
コーデュロイ製品
① ボタンやファスナーを閉じる
② 汚れが気になる部分が表になるようにしてたたみ、洗濯ネットに入れる
③ 絵表示にそって洗濯。色の濃いものは単独洗い
④ 脱水後、同じ方向に毛並みをそろえ、筒状にして干す
シフォンスカート
① 目立つ汚れがある場合は、中性洗剤の原液をつけて指で軽くなじませておく
② 洗いおけに水をはり、中性洗剤を溶かして洗濯液を作る
③ スカートをひたし、20〜30回「ふり洗い」
④ すすぎも同じように水中でふりながら、水をかえて2回おこなう
⑤ 洗いおけに水をはり、柔軟材を入れ3分間置いたあと30秒脱水
⑥ かるくたたいてシワをのばし、裏返して筒状に干す
特殊アイテム別洗濯方法:小物
綿の帽子
① 汗ジミがつきやすい内側のフチ部分に使用する洗剤の原液をつける。粉末洗剤の場合は少量の水で溶かすか、部分洗い用液体洗剤をつける
② 帽子がすっぽりとはまる大きさのプラスチック製のザルを用意し、帽子をかぶせる
③ ぬるま湯に洗剤をよく溶かし、ザルごと帽子をひたす
④ ブラシやスポンジで全体をこする
⑤ すすぎもザルにかぶせたまま、水をかえて2回おこなう
⑥ タオルで水気を拭き取り、ザルにかぶせたまま陰干しする
ウール製の帽子・手袋
① 汚れがつきやすい手袋の指先、帽子の内側のフチ部分に中性洗剤の原液をつける
② 洗いおけにぬるま湯(30℃以下)をはり、中性洗剤を溶かして洗濯液を作る
③ 20〜30回ほど押し洗いをして、15〜30秒ほど洗濯機で脱水する
④ 水をかえて2回すすぐ
⑤タオルで水気を拭き取り、形を整えて陰干し&平干しする
ストール・マフラー
① フリンジがついている場合は、フリンジ部分が内側になるようにたたむ
② 洗いおけにぬるま湯(30C以下)をはり、中性洗剤を溶かして洗濯液を作る
③ 15分ほどつけこみ洗い
④ たたんだまま脱水。脱水槽が勢いよく回りだしてから20〜30秒
⑤ 洗いおけに水をはり、1分ほど置く。4、5を繰り返す
⑥ もう一度20〜30秒脱水
⑦ 形を整え陰干し&M字干し
⑧ 乾いたらフリンジ部分をブラシでやさしくブラッシング
※洗濯機の使用ができるものも多いので絵表示を確認
日傘
① 傘を広げ表面を軽く手で払い、ホコリを取る
② 水に中性洗剤を溶かして洗濯液を作る
③ スポンジに洗濯液を含ませ、ケバ立てないようにやさしく洗う
④ シャワーですすぐ
⑤ 傘を広げたまま陰干しする
スカーフ
① バスタオル、アイロンを用意する
② 目立つ汚れがある場合は、中性洗剤の原液を数滴たらし指で軽くたたいておく
③ 洗いおけにぬるま湯(30℃以下)をはり、中性洗剤を溶かして洗濯液を作る
④ 両端を持ち、手早く「ふり洗い」
⑤ すすぎも同じように水中でふりながら、水をかえて2回おこなう
⑥ 手で軽く押して絞ったあと、バスタオルにはさんで水気を吸い取る
⑦ 干さずにすぐにアイロン(中温)をかける
ファー製品
袖を通したら、毛並みにそってブラシをかける。濡れたらタオルで拭いてから陰干し。汚れが目立ってきたら、次の方法でお手入れをする。
① 中性洗剤を手洗い用の濃度に薄め、やわらかい布を変ませ固く絞る
② 一方向にそってやさしく拭く。終わったら逆方向も
③ 水で固く絞った布で丁寧に洗剤を拭き取り、陰干しする
※3年に1度は、クリーニング店に出しましょう
※フェイクファー製品は、水洗いできるものもあるので絵表示を確認
特殊アイテム別洗濯方法:季節もの
浴衣
① たもとにたまっているゴミやホコリを取る
② 汚れがひどい部分に、使用する洗剤の原液をつける
③ 身ごろを屏風だたみして(裾が表にくるように)、ネットに入れる
④ 洗濯機の「手洗い(ウール)コース」で脱水までおこなうか、「弱水流」で洗い、30秒ほど脱水する
⑤ 両手ではさんでたたき、シワをのばし、形を整える
⑥ ハンガーを3箇所に入れ、2つ折にして陰干しする
水着
① 脱いだらすぐに水道水で軽く洗っておく。家に帰ったらできるだけ早く洗濯を
② 洗いおけにぬるま湯(30C以下)をはり、中性洗剤を溶かして洗濯液を作る
③ やさしく「押し洗い」をする
④ すすぎも同じように水中で押しながら、水をかえて2回おこなう
⑤ 洗濯機で15秒ほど脱水
⑥形を整えて陰干し
特殊アイテム別洗濯方法:大きなもの
ぬいぐるみ
① リボンや服など外せるものは外し、目の粗いネットに入れる
② 洗濯機の「手洗い(ウール)コース」で脱水までおこなうか、「弱水流」で洗い、30秒ほど脱水する
③ 手で軽くたたいて形を整え、風通しの良いところで陰干しする
④ 毛足の長いものは、ある程度乾いたらブラッシング
⑤ 中が完全に乾くまで2〜3日陰干し
カーテン
① 金具を外し屏風だたみにして、大きいネットに入れる
② 洗濯機の「手洗い(ウール)コース」で脱水までおこなうか、「弱水流」で洗い30秒ほど脱水する
③ カーテンレールにかけ、形を整えて干す。せっかく洗ったカーテンが汚れないよう、金具や窓をしっかり拭いておきましょう
ベッドパッド・毛布
① 汚れている部分を表にして、屏風だたみする
② 洗濯機マークがあるものだけ「毛布コース」「大物コース」などで脱水まで、手洗いマークのものは「手洗い(ウール)コース」で
③ 形を整え、M字干しする
シーツ・布団カバー・タオルケット
① 汚れている部分を表にして、屏風だたみする
② 洗濯機の「標準コース」で脱水までおこなう
③ 形を整え、M字干しする
洗濯機に入らない場合
① 浴槽に10センチほどぬるま湯(30℃以下)をはって、洗剤をよく溶かす
② 屏風だたみにしたベッドパッド等をひたし、踏み洗い
③ 浴槽に15センチほどぬるま湯をはってすすぐ。水が透明になるまで数回繰り返す
④ 水を抜き、足で踏んで水気を切る
⑤ 形を整え、M字干しする
シミ抜き方法:応急処置
外出先でシミをつけてしまった場合は、その場でできる限りの処置をしておきます。家に帰ったら、すぐに本格的なシミ抜きを
油分を含んでいないもの
(しょうゆやコーヒーなど)
① 水にしめらせたティッシュペーパーでシミを軽くぬらす
② シミの裏側にハンカチなどをあて、乾いたティッシュなどでトントンと叩きハンカチにシミを移す
③ ハンカチの位置をずらしながら繰り返し、最後に水分をよく拭き取る
※決してこすらないように!
油分を含んでいるもの
(口紅やドレッシングなど)
① ティッシュペーパーで押さえるようにして油分を吸い取る
② ティッシュペーパーをしめらせ、石けんを少量つけてシミになじませる
③ シミの裏側にハンカチなどをあて、しめらせたティッシュなどでトントンと叩きハンカチにシミを移す
④ ハンカチの位置をずらしながら繰り返し、最後に水分をよく拭き取る
※決してこすらないように!
シミ抜き方法:お家での処理
まずは、色落ちするかどうか確認。目立たない部分を水でぬらし、白い布などをあてて軽くもんでみて。
色が移るようなら、クリーニング店に持っていって相談を。シミの種類によって落とし方が違うので、注意して。
シミの種類と処理方法の順番
・しょうゆ、コーヒー、ケチャップ ▶①→②→③
・血、インク、紅茶、ワイン ▶①→③
・口紅、ファンデーション、チョコ、ボールペン ▶②
・カレー、ミートソース、ドレッシング ▶②→③
処理方法①
・タオル
・歯ブラシ(綿棒、指にガーゼを巻いても)
① 乾いたタオルの上に、シミのついた部分を下にして置く
② 歯ブラシを水にしめらせ、シミの外側から内側に向かってンたたき、下のタオルにシミを移す
③ タオルをずらしながら、タオルにシミがつかなくなるまでおこなう
④ 乾いたタオルで水分を吸い取り、自然乾燥させる
処理方法②
・タオル
・歯ブラシ
・衣料用中性洗剤か食器洗い用洗剤
① 乾いたタオルの上に、シミのついた部分を下にして置く
② 歯ブラシに洗剤をつけ、シミの外側から内側に向かってトントンたたき、下のタオルにシミを移す
③ タオルをずらしながら、タオルにシミがつかなくなるまでおこない、水ですすぐ
④ 乾いたタオルで水分を吸い取り、自然乾燥させる
処理方法③
・洗いおけ
・漂白剤
① 洗いおけに水をはり、漂白剤を溶かす
② 衣類をひたして、しばらく置く。途中様子を見ながら、2時間を上限にシミがある程度消えるまで
③ 洗いおけに水をはり、水をかえて2、3回すすぐ
④ 脱水機にかけたあと乾かす
<つづく>
※この連載は『結婚一年生』(サンクチュアリ出版)からの転載です。
次回予告
次回は、アイロンのポイントをご紹介します。
2021年8月25日(水)公開予定。
お楽しみに!
読者の声を募集中!
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どんな些細なことでもかまいませんので、ぜひご記入ください。
早く続きが読みたい方へ
次回まで待てない!早く続きが読みたい!という人は、ぜひこの本をお読みください。
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入江久絵
作者